星の煌めきは眩しすぎる 五 終 ページ41
『だが……一つだけ、見えた未来に不確定なことがあってな』
『不確定なことだと?』
『ああ……星人が絶滅したその海には、一つだけ光があった。その光の主は……俺の娘だった』
『!』
『俺の娘だけが、生き残る可能性がある』
陽炎はもう一度その未来は不確定であることを伝える
『星海坊主。一つ、お前に頼みたいことがある』
陽炎は一度目を閉じ、再び開いて星海坊主を見た
『進化した今の星人は絶対に暴走しないが……生まれた娘を一目見ただけで分かった。あの子は……体内にあるアルタナが膨大すぎる』
『今まで見たことのない量だ。そのせいか、生まれたばかりだと言うのに、星人の魅了の特質をそこら中に拡散させて知らない者たちを惹き寄せる始末だ』
Aはこの世に生まれ落ちた瞬間に、星人の甘い匂いを押し広げていた
その匂いは強すぎて、魅了というよりかは、洗脳させるもの。
「この赤ん坊を命を賭してでも護る」と信号を送りつけてくるもの
それは生まれたばかりのAの意思ではなく、勝手にそうなってしまっていた
同族であるはずの星人にも効力を発揮しており、星人を支配する星の香りになっていた
周りの者たちは皆、家族でないのにAに至れり尽くせりで、異常なほどの優しさを見せる。
神に祝福されている、としか言いようのない光景だった
それが今、陽炎を悩ませている一つでもあるのだが
『膨大なアルタナは、何かの弾みで制御が効かなくなるかもしれん。星人を支配するほどの力を持つ生命体だ、おそらく並の戦士じゃ敵わんだろう』
ただでさえ暴走した星人はどの種族であっても手がつけられない
その上、通常よりアルタナの量が多い星人が制御不能になってしまえば、世界が滅びかねない
『もし、俺たちが死んだ後に娘が生きていたら』
『もし、俺の娘が暴走して人を傷つけるようなことがあったら。そのときは……』
ーーお前が俺の娘を殺してくれ
その願いは、星海坊主にとって酷く重いものだった
けれど、それを断る気は毛頭なくて
『……フッ。貴様らは絶滅などさせん。貴様の娘も暴走などさせん……俺が、貴様の娘の面倒を見てやる。
陽炎。貴様の娘……あの夜王を倒しおったぞ
貴様も未来視で見たか?
可愛い顔の綺麗な女に育っている
お前の娘は、立派に自分の力と戦ってるぜ。
「お前にも、見せてやりたいな。あの笑顔を」
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刹那*桜(プロフ) - ひゅーまんさん» すみません!一回誤変換して全部そのまま変換し続けていましたね。全て修正いたしました!ありがとうございます! (4月8日 22時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - すみません 星海坊主の字間違えてますよ? (4月7日 20時) (レス) @page42 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます!!レギュラーのオリキャラを慕っていただけて何よりです! (2023年2月20日 2時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
庵(プロフ) - 戦くん好きすぎる!!!!お話の作り方がお上手で一気に読んでしまった!更新楽しみにしています(◍ ´꒳` ◍ (2023年2月17日 3時) (レス) @page49 id: 58741a08e8 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - ハルマ(元Luma/瑶真)さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです!( ´ ` *) (2023年2月13日 17時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年2月4日 21時