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穿つ鉄血、黒く錆びた星屑の破片 六 終 ページ36

Aが視線を上げれば、銀色の髪と白い服が見えて

「目ェ覚ませェェェ!!Aーーー!!!」

 銀時が落下しながら、勢いよくAの胸下の呪印に木刀で突きを放った

 ドゴォォ!!と轟音が鳴り響く

 鳳仙たちに抑えられたAの体は突きを受けて後ろに飛ばされはせず

 木刀の衝撃は緩和されることなく胸部に直撃した

「あ、がっ……」

 Aは目を見開き、呪印から再び紫の光線が天に向かって放たれた

『ぐっ』

 その眩しさに全員が手で目を覆うが、Aの体から手を離しても、彼女は動かなかった

 紫の光線が消え、Aの全ての力が緩まり神威が地面に腰を落とした

「ッ……」

 Aの瞳に生気が戻るが、彼女はふらついて倒れてしまう
 銀時が着地してすぐに彼女の体を支えた

「ぅ、っ……ぎ、ん……ちゃん……?」
「!よかった、戻ったか」

 Aの言葉を聞いた瞬間、全員が安堵し、銀時は彼女に微笑みかけた。

「わ、たし……いったい何して」

 Aは頭を押さえて思い返そうとするが、何も思い出せない。
 ふと周りを見れば建物が崩壊していて目を見開いた

「な、何があったのこれっ?もしかして、また私が何か……」
「君と俺が戦ってる間にこんな感じで崩落してただけだよ」

 Aはまた自分が暴走したのではないかと思うが、神威がそれを否定するように嘘をついた

「で、でも私記憶が……」
「それほど集中してたんだろうね。いやー凄かったよホント」

 神威はケラケラ笑い、阿伏兎に肩を支えられてAたちから離れる

「今回は負けちゃったけど、次は必ず君を組み伏せるよ」

 神威はニコニコと笑う
 その組み伏せる、が言葉通りの意味でないことはA以外は全員わかっていて、阿伏兎は呆れた顔になった

「ああ、それと……」

 神威は阿伏兎から離れて地を踏み込み、瞬時にAの背後に回った

「!」

 彼女は振り向き身の安全のため拳を振おうとするが、その腕は神威に掴まれる

 瞬間、軽いリップ音が鳴って

 Aの口元の近くに何かが触れた

「え」

 目を見開き固まって

「君がこういうのに慣れてないことがわかっただけで上々だよ。じゃあ」

――またね、A

 神威は耳元で名を呼んだ。
 その声は愛と熱のこもった、獣らしいもので

「えっ」

 呆然とするAをよそに、神威は阿伏兎と共に屋敷から飛び降りた

「か、かァ……神威、てめェェェェ!」

 吉原に大きく神楽の怒声が響き渡った

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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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刹那*桜(プロフ) - ひゅーまんさん» すみません!一回誤変換して全部そのまま変換し続けていましたね。全て修正いたしました!ありがとうございます! (4月8日 22時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - すみません 星海坊主の字間違えてますよ? (4月7日 20時) (レス) @page42 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます!!レギュラーのオリキャラを慕っていただけて何よりです! (2023年2月20日 2時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 戦くん好きすぎる!!!!お話の作り方がお上手で一気に読んでしまった!更新楽しみにしています(◍ ´꒳` ◍ (2023年2月17日 3時) (レス) @page49 id: 58741a08e8 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - ハルマ(元Luma/瑶真)さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです!( ´ ` *) (2023年2月13日 17時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年2月4日 21時

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