穿つ鉄血、黒く錆びた星屑の破片 二 ページ31
「おまっ、なんで受け止められるんだよ……!」
「気合い?でもまあ痺れはするよ」
銀時が驚いていると、神威はニコニコ笑って言った。
月詠はこの状況やAの変化に驚いていて今まで言葉が出てこなかったがようやく口を開いた。
「お、おい。星人ってどういうことだ。今の話だとまるで星影ーーAが、星人みたいな……」
鳳仙が口にしていた単語が気がかりだったのだろう、銀時に問いかけた。
それを聞いて神威も反応して気にした様子でいる。
Aが足を離して殴りかかってくると、神威はそれに応戦して自分も拳を放っていく。
「詳しい話は後だ。とにかくお前も逃げろ、このままじゃ巻き込まれて殺されるぞ」
「……アレは、奴の意思ではないのだろう」
月詠は逃げるように言われるが、視線を下げて言葉をこぼした。
「わっちは今までずっと、奴の隣に立ちたいと思ってきた。同等の地位だとかそういうのではなく、友として、奴のそばにいたかった」
グッと拳を握り、前を見上げ、Aへ目を移した。
「自分の意思に反する今のヤツを止めずして、友とは呼べぬじゃろ」
月詠はクナイを手に構え前に出て、銀時の右隣に並んだ。
「お前っ、止めろ。お前になんかあったら悲しむのはアイツの方なんだぞ!」
「だったら、私が何もないように護ってやるアル」
神楽が割って入ってきて、銀時の左に並ぶ。
「神楽ちゃん片腕に怪我してるんだから、そんな神楽ちゃんを護るのは僕の役目だね」
新八が神楽の隣に来た
「おいおい、随分と頼りねーメンツだな。しゃーねェ、俺が加勢してやるよ」
戦は笑って月詠の隣に並ぶ
「お前ら……」
「銀時。俺たちの想いは全員同じだ。俺らはみんな」
『
新八たち全員が顔を見合わせ、銀時はふっと笑った。
「ったくよ……惚れた弱みってのは身に染みるな」
銀時は頭を掻いて、木刀を構えた
ーー
ドガ、バキャ、と至る所で物が破壊され、地面は抉られ、土煙が空気に群がっていく
土煙の中から拳が放たれ、足が振るわれ、時にはクナイや瓦礫が降り注ぐ
「おっと、瓦礫まで……戦い方が荒っぽいね。意外だな」
神威は瓦礫を弾き落としつつ、少し驚いた様子でいた。
最初に「星影」と戦った時は理性的に間合いを取り、相手の急所を責め、器用に痺れを与える動きをしてきた。
今の彼女は理性は垣間見えるものの、器用さ、戦略や状況読みなど一切見えない。
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刹那*桜(プロフ) - ひゅーまんさん» すみません!一回誤変換して全部そのまま変換し続けていましたね。全て修正いたしました!ありがとうございます! (4月8日 22時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - すみません 星海坊主の字間違えてますよ? (4月7日 20時) (レス) @page42 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます!!レギュラーのオリキャラを慕っていただけて何よりです! (2023年2月20日 2時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
庵(プロフ) - 戦くん好きすぎる!!!!お話の作り方がお上手で一気に読んでしまった!更新楽しみにしています(◍ ´꒳` ◍ (2023年2月17日 3時) (レス) @page49 id: 58741a08e8 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - ハルマ(元Luma/瑶真)さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです!( ´ ` *) (2023年2月13日 17時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年2月4日 21時