眩しい星の瞳 二 終 ページ24
『死星王の娘だけが残るか、さぞ強いのだろうな』
鳳仙は少し黙っていたが笑って言った
『だが、わしは血に従い獣の如く人を喰らう夜兎だ。貴様の娘だというのならなおさら拳を向けたくなるのがサガというもの。貴様の頼み虚しく、娘ごと一族を絶ってくれるわ』
『おいおい、何言ってるんだ。この
陽炎はニコニコと笑っていた
『これは命令だ』
鳳仙は目の前の男に目を見開く
笑っているその男は、相手に選択の余地を与えぬ異臭を放つ
甘い息吹
星人特有の、相手を支配するその力
『貴様……ずる賢い男だ』
鳳仙が何を思おうと、その星の目に魅せられれば、たちまち相手のなすがままになる
陽炎は反対されるのを解っていて、夜王の心を絡めたのである
鳳仙が皮肉を放ち、陽炎は純粋な笑みになった
『なはは!オレに気に入られたのが運の尽きだよ……悪いな、鳳仙』
憂う星を、兎は哀れな眼で眺めていた
ーー
(
(あの最強の星人が
鳳仙は自分の身体を治療するAの赤い瞳を見つめる
「全部治りました。ちょっとしたおまじない掛けておいたので、ギックリ腰の心配もなくなりますよ」
フフッと笑うAに陽炎が重なる
愛を知らぬものにすら、心臓を揺らす熱
眩しき太陽が如く
煌めく月のように
燦然と輝く星の光
ーー俺の娘が生きていたら、その時は禿げるほど撫でて甘やかしてやってくれ
「貴様はやはり……眩しすぎるわ」
鳳仙は手を伸ばし
「!」
Aの頭に触れて優しく彼女を撫でた
まさか夜王に撫でられると思っていなかった彼女は驚いて固まってしまって
そして、撫でる彼が遠き日の父親を思い出させてきて
「あ……の……」
自然と目から涙がこぼれる
「貴様の父親は、貴様より自分の一族の特質と力を理解して利用する小賢しい男だった……だが娘は、父に似ず純然なようだな」
昔に自分を支配してきたあの憎たらしい笑みな男の娘は、ただの天然でその笑みを放ってくる
「あの
鳳仙はフッと笑って、Aの涙を指で拭った
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刹那*桜(プロフ) - ひゅーまんさん» すみません!一回誤変換して全部そのまま変換し続けていましたね。全て修正いたしました!ありがとうございます! (4月8日 22時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - すみません 星海坊主の字間違えてますよ? (4月7日 20時) (レス) @page42 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます!!レギュラーのオリキャラを慕っていただけて何よりです! (2023年2月20日 2時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
庵(プロフ) - 戦くん好きすぎる!!!!お話の作り方がお上手で一気に読んでしまった!更新楽しみにしています(◍ ´꒳` ◍ (2023年2月17日 3時) (レス) @page49 id: 58741a08e8 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - ハルマ(元Luma/瑶真)さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです!( ´ ` *) (2023年2月13日 17時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年2月4日 21時