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眩しい太陽の瞳 一 ページ14

「立った立った。アッハッハッハッ、まだやるんだ」

 神威は兎の石像に座り笑って見ていた。

「二人して死人みたいな顔じゃな。そのザマじゃ、役に立ちそうもないの。星影は心配いらんがぬしは立っているのもやっとじゃろ」
「ほざけアバズレ。そりゃこっちのセリフだ。今さらのこのこよく来れたもんだぜ」

「紫煙を辿って地獄から這い出てきたのさ」
「ご苦労痛みいるがね、あんまり来んのが遅いからしゃぶっちまったぜ。おかげで命拾いしたが」

 銀時は鳳仙の目に刺して血に濡れたキセルを見やる。

「……フン、何の話だ。そんな汚いキセル覚えがないわい。わっちのキセルはそんな安物ではない」

 月詠は百華と共に、鳳仙のいる下階に降り立つ。

「ブランド物、地下(ここ)では手に入らぬ上物じゃ。失くしたのなら買って返せ。地上でな」

 銀時やAと反対に来て鳳仙を挟み、月詠は短刀を構えた。

「……ったくこれだから水商売の女は嫌なんだ。たかりもいいところだぜ。勝っても負けても地獄だ、こりゃ」

 銀時は笑ってボロボロの体で刀を構えた。

「……ふふ」

 Aは硬かった表情を少し柔らかくして声をもらした。

「私からも月詠ちゃんに何かお礼しないとね……綺麗な簪でも、あげちゃおうかな」

 Aは懐から短刀を出し構える。
 その銀色の刃には紫の線が刻まれた。

「……死に損ない共めが。何故死なぬ、何故立ち上がる、何故……貴様がその目をしている」

 鳳仙は忌々しげに銀時の目を睨んだ。

 彼の赤い目は、しっかりとした光を抱いてまっすぐに前を見つめていた。

「……にくわぬ……気に食わぬ。その眼……その眼を、やめぬかァァァァ!!」

 鳳仙が番傘を引き抜いて雄叫びを上げれば、銀時は武者振るいを起こす。

 一瞬静寂が生まれ、

「行けェェェ晴太ァァァ!!」

 銀時は晴太に向かって叫んだ。

「銀さん!月詠姐!A姉!」

 百華たちが日輪を支え、晴太を連れて行く。
 晴太は銀時たちのそばから離れたくないのか声を上げながら引っ張られていた。

 晴太の呼び声を皮切りに、銀時たちが一斉に鳳仙に攻撃を仕掛けた。

『おおおおお!!』

 銀時の刀は番傘で受け止められ、月詠の短刀は鳳仙の片手で受け止められてしまう。

 両手が塞がった鳳仙に百華たちが斬りかかるが、鳳仙は月詠を投げ飛ばして百華たちに打ち当てた。

「!」

 鳳仙は直前まで背後の気配に気づかず、Aの回し蹴りが彼の首を襲った。

眩しい太陽の瞳 ニ→←兎(ケモノ) と 星(バケモノ) 七 終



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設定タグ:銀魂 , 逆ハー , 愛され   
作品ジャンル:アニメ
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刹那*桜(プロフ) - ひゅーまんさん» すみません!一回誤変換して全部そのまま変換し続けていましたね。全て修正いたしました!ありがとうございます! (4月8日 22時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
ひゅーまん - すみません 星海坊主の字間違えてますよ? (4月7日 20時) (レス) @page42 id: 5c08d5ef79 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - 庵さん» ありがとうございます!!レギュラーのオリキャラを慕っていただけて何よりです! (2023年2月20日 2時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 戦くん好きすぎる!!!!お話の作り方がお上手で一気に読んでしまった!更新楽しみにしています(◍ ´꒳` ◍ (2023年2月17日 3時) (レス) @page49 id: 58741a08e8 (このIDを非表示/違反報告)
刹那*桜(プロフ) - ハルマ(元Luma/瑶真)さん» コメントありがとうございます!楽しんでいただけて何よりです!( ´ ` *) (2023年2月13日 17時) (レス) id: f89dd253f0 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:刹那*桜 | 作成日時:2023年2月4日 21時

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