テニプリを楽しもう

ありがとうございました―――赤也→先輩 2 ページ28

僕は3年生の中に唯一の2年生で怖かったです
でも、だんだんと打ち解けてきて
気がつけば毎日が待ち遠しくって………

関東大会、全国大会と優勝して行くたびに絆が強くなるような気がして
でも、当然月日も経っていくわけで…
そしたらやっぱり、先輩たちは卒業しちゃうわけで
先輩達が卒業しちゃうと、また独りになっちゃうわけで
それがとても、辛くて…
『なんで卒業しちゃうんすか!!』なんて先輩達に言った時もありましたっけ
そんな事先輩達に聞いても仕方がないのは分かってたけど
独りが嫌で、寂しくて…そんな事考えるのが怖くて…
そんな事してると、自然に出てきた言葉がこんなんで
そしたら先輩達は困ったような顔をしていて
そんな先輩達の顔を見るのが辛くて、その場から逃げ何も考えずにひたすら走っていました

気がつくと泣いていて・・その場に崩れ落ち声を殺して泣いていました
すると、後ろから影が近付いてきて後ろを見ると
優しく笑っている先輩達が立って僕の事を見て
『泣かないで、大丈夫』と声をかけてくれたから
(本当は俺じゃなくて先輩達が泣きたいのに何やってんだよ!)って思って………

部長は、目に涙がたまっていて
副部長は、拳を強く握っていて
柳先輩は、目をひらきしっかりと僕を見ていて
仁王先輩は、悲しそうな目で僕を見ていて
柳生先輩は、悲しそうに笑っていて
丸井先輩は、ボロボロに泣いていて
ジャッカル先輩は、静かに涙を流して
先輩達皆が僕を見ていて、今にも泣き出しそうな顔で僕の方に駆け寄ってきてくれて
みんなで笑いながら泣いた時もありましたね。

そして今日、ついに卒業の日が来ちゃって
この手紙を自分から渡せるかとても心配で、もしかして泣いちゃうんじゃないかって思って
もしかしたら、この手紙を渡せずに先輩達と別れる気がしちゃって
またあの日のように、俺が先に泣いちゃって
後から先輩達が泣いていくような気がして
でもやっぱり最後は笑って別れたくて…………

先輩達のおかげで
俺はここまで成長できました
先輩達のおかげで
俺は今の俺になることができました


先輩達には感謝してもし尽くせないほど感謝しています

本当に、ありがとうございました

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海堂薫

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