第267話 邂逅 ページ44
美雪side
美雪「え? お兄ちゃんの方には連絡あったの?」
陽良『あぁ。なんか分かんねぇけど、真っ先に連絡したって言ってたけど。』
美雪「自信家が凹んでるとこは想像できないけど、」
陽良『お前のとこにはきてないのか?』
8月22日、白熱した甲子園は幕を閉じた。
巨摩大vs.稲実は、決勝戦に相応しい試合だった。
延長14回にも及ぶ長期戦、劇的なサヨナラ。
2 ー 3X、宿敵である稲実は決勝で下され、準優勝したのだ。
美雪「きてたらもっと違う話してるよ。」
陽良『それもそうだな。』
外では、ザワザワと、人が集まってきてる雰囲気がある。
そろそろ切り替えないと、
美雪「お兄ちゃんごめん。そろそろ始まるから。」
陽良『分かった。お前も体調管理には気をつけろよ。』
美雪「うん、じゃあ、」
ピッと通話終了ボタンを押し、電源を切る。
あんな試合見せられて、刺激されない人などいないだろう。
そう思わせるぐらい、凄い試合だった。
夏川「あ、やっぱり居た。」
美雪「おはようございます。今日は……」
調整を少し急がないと。
試合では勝っているとはいえ、内容が良くない。
特に打線。
個々の能力や成績は思ったより悪くはないけど、線と呼べるものにはなっていない。
夏川「今日も気温結構上がるらしいよ。」
美雪「氷は多めの方が良さそうですね。予備も準備して、」
夏川「そうだね。私達も倒れそう。」
……………
あと、何があっただろうか。
仕事の合間にやること考えてたら、優先順位をつけにくくなってる。
?「ねぇ、君。」
ばっと振り返り、辺りを見渡す。
他に人はいない。
美雪「私、ですか?」
?「君以外に誰がいる? 君、マネージャーでしょ?」
美雪「はい、そうですが。」
……新手の不審者?
いや、でも、この人何処かで……
?「校舎ってどこにあるか分かる?」
……。
来賓か、何かかな?
美雪「少し、待っていただけますか?」
ポケットから手帳と筆記用具を出し、サラサラと簡単に地図を書いていく。
?「君は、いつも持ってるの?」
美雪「はい。いつもの癖で。
校舎のどの辺までですか?」
?「正面玄関まで。」
……なんか、穴が空くほど見られてるような。
私、何かしたかな。
?「(この子、ネットで有名な子だよな、)」
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き楽しみにしています! (2020年3月26日 11時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
しろうさぎ(プロフ) - ありがとうございます!これから辛い場面になりますが、ご満足いただけるような物を書けるように頑張ります。楽しみにして頂けると幸いです。 (2019年12月8日 21時) (レス) id: 92f43ae53d (このIDを非表示/違反報告)
江戸川らん - 続編おめでとう!決勝戦だと哲さん達が寂しくなりますね…。夏休みの薬師戦では薬師との絡みも見てみたいし、落合コーチの絡みも見てみたいですね…!楽しみにしてます (2019年11月25日 18時) (レス) id: f3c6ebb892 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろうさぎ | 作成日時:2019年11月17日 21時