第240話 事実 ページ2
亮介side
『桜咲 美雪です、』
そう言った時、アキさんの妹か、そう思った。
誰かに確かめようと思ったけど、それよりも、あの桜咲選手の妹である事が発覚し、そこから逆算して、俺の中でさらに衝撃的な知らせが届いた。
桜咲 美雪
↓
アキさんの妹?
↓
桜咲 夏樹選手の妹
↓
アキさんは、兄と妹がいる
↓
【衝撃の事実発覚】
こういった具合に。
むしろ、あの短時間で顔一つ変えずこの事実を受け入れられたことの方が立派だと思った。
亮介「聞いてません。」
陽良「そりゃぁ、すまなかった。
まぁ、勘と頭のいいお前の事だから、言わなくてもいっか、ってな!」
満面の笑みで息を吐くように言うこの人の事を、信じられなかった。
いい意味で。
人としてはありえないが。
陽良「つか、そろそろ午後練だろ?
亮、残りの不満はどうか全部、電話なりメールなりに頼む。」
亮介「………。
覚えておいて下さいね?」
陽良「リョーカイっス」
そこで、この下りの諸々は一旦終了。
まぁ、覚えておいて下さいね、本当に。
倉持「亮さん、本当に仲いいっすね。アキさんと。」
亮介「そりゃあまあ、ちょっとの間だったけど、コンビ組んでたんだし。
お前も見てただろ?」
倉持「……そうっすね、」
去年の今頃。
俺は、二遊間をアキさんと組んでた。
倉持も一軍にいたし、そこら辺は知っている。
亮介「……言っとくけど、お前をアキさんの代わりだとか、比べた事なんかないからね。
お前はお前だし、」
すると、俯いていたが、ぱっと表情が晴れた。
倉持「亮さん、人の心の中読むの上手いッスね!」
亮介「バーカ、そんなんじゃないよ。」
陽良『小湊! 言っとくけど、お前はお前だからな!
俺は、お前をノブさんの代わりだとか、お前を下に見るような事考えてない!
あの人と、お前は全くの別人だろうが!!
何考えてるか知らねぇけど、自分を謙るのもいい加減にしろ!
遠慮もすんな!
“あの場所”で手ェ抜くのも大概にしろ!』
コンビ組みたいなんて言っといて、いざそうなると、怖くなって怖気ついて、勝手に悪い事ばかり考えていた。
そんな時、アキさんに本気で怒られた。
あの言葉は、アキの受け売りなだけだ。
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うたプリ大好き?(プロフ) - 続き楽しみにしています! (2020年3月26日 11時) (レス) id: 48370e286a (このIDを非表示/違反報告)
しろうさぎ(プロフ) - ありがとうございます!これから辛い場面になりますが、ご満足いただけるような物を書けるように頑張ります。楽しみにして頂けると幸いです。 (2019年12月8日 21時) (レス) id: 92f43ae53d (このIDを非表示/違反報告)
江戸川らん - 続編おめでとう!決勝戦だと哲さん達が寂しくなりますね…。夏休みの薬師戦では薬師との絡みも見てみたいし、落合コーチの絡みも見てみたいですね…!楽しみにしてます (2019年11月25日 18時) (レス) id: f3c6ebb892 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しろうさぎ | 作成日時:2019年11月17日 21時