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第27話 ページ29

「さぁ着いた。ここが、我らがボーダー玉狛支部だ」


何故か自信たっぷりな笑みで(というかドヤ顔で)、迅は三人にそう言った。


「隊員は出払ってるっぽいけど、何人かは基地にいるかな?」


携帯片手に呟きながら、「ただいま」と扉を開けて中に入る。


Aたちはそれに続いて「おじゃまします」と扉をくぐった。


くぐった瞬間、玉狛支部初体験の三人は目の前の異質な光景に固まる。


カピバラに乗り、ヘルメットを被った五歳くらいのお子様。


そうとしか表現のしようはなかったが、そもそもこんなところに何故カピバラが?


?マークを浮かべまくる修に、Aが「気にしたら負けだよ」と優しく諭す。


それは、詮索するのを諦めた者の表情であった。


「おっ陽太郎。今だれかいる?」


陽太郎は迅のその問いには答えず、「・・・しんいりか・・・」と呟いた。


「いや、『新入りか』じゃなくて」


「私もいるよ、陽太郎」


ヘルメットの上から優しくチョップをかます迅の横からAが顔を出す。


「おぉ!Aさんではないか!ひさしぶりだ!」


あからさまに嬉しそうな顔で陽太郎がAに飛びつく。


Aは飛びついてきた陽太郎をそのまま持ち上げ、高い高いのポーズを取った。


「少し重くなった?成長したね陽太郎」


「ふふふ・・・いずれAさんをおいこすときもちかい」


それは身長の話か体重の話か。


どちらにしろ今すぐでは無理に近いが、陽太郎は自信ありげにそうのたまう。


「・・・うん、期待してるよ」


大人な対応とはこういうことを言うのだろう。


先程の米屋との会話といい、陽太郎との会話といい、Aの対応は優しくもどこか冷めている。


「(そういえばAさんって歳いくつなんだろう・・・)」


陽太郎を抱えて親しげに話しているAを見ながら、修たち三人はそう思っていた。

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設定タグ:ワールドトリガー , 迅悠一   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:シロナ | 作成日時:2015年7月20日 10時

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