第40話〜番外編・日の出の国、ジパング7〜 ページ43
〜in・氷柱の王冠、大広間〜
「・・・で、連れてきてしまったわけですか。」
「まぁ、なんて可愛らしい・・・」
呆れるグリーディスと、少女を見てうっとりしているプライディア。
「こんなにも可愛い子は初めて見ましたわ・・・ねぇあなた。
わたくしの作ったお洋服、着てみない？」
にじり寄るプライディアの強引な誘いに怯んだのか、少女が私の後ろに隠れる。
「あらあら・・・そんなに怖がらなくても、わたくしたちは何もしませんよ？」
「きっと慣れない環境に戸惑っているのですよ。プライディア様。
しばらくすれば、このギルドにも馴染むはずです。」
それまではどうか御辛抱を・・・とグリーディスは苦笑ぎみにプライディアを宥めた。
「ずいぶん執事姿が板についてきたじゃないか・・・グリーディス。
もしかしてそっちが本性だったりするのか？」
「なっ・・・そんなこと無い・・・いえ、ありませんよ。
ただプライディア様が望まれていることを、しているのみです。
・・・慣れるまで、相当苦労しましたけどね。」
たわいもない会話を交わした後、少女と共に別の場所へと移る。
その道中で、少女とも何でもないような会話をしていた。
「さっきの二人は、プライディアとグリーディス。
ドレスのほうがプライディアで、燕尾服のほうがグリーディスだ。
二人とも十代後半に見えるだろうが、あれでも精神年齢はずっと若いんだぞ。」
「・・・どういうことか、さっぱり分からない・・・」
「分からなくても、いいことかもしれん。
実際あの二人の実年齢と身体年齢・・・それと精神年齢もか・・・は、
かなりずれている・・・ある魔法のせいで、な。」
頭の上にまた？マークを浮かべ、難しいことを考え始める少女。
その姿は、見ていてとても愛らしい。
「・・・そういえば、お前の名前・・・まだ聞いてなかったな。
あ・・・それに自己紹介もまだだったか。
私はA。A・クリミネア。
このギルド、“氷柱の王冠”でマスターを務めている者だ。」
お前は？と尋ねると、意外な答えが返ってきた。
「・・・今までの名前は、もういらない。
新しい世界に来たんだもん・・・新しい名前がいい。
・・・お姉ちゃんに、決めてほしい・・・」
「そうか。」
私は微笑み、少し考えてから、言葉を紡ぐ。
「これからのお前の名前は・・・“エンヴィタ”。
よろしくな。エンヴィタ。」
少女の顔に、笑みが灯った。
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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます！コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2014年12月14日 14時) (
レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も７つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ！更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう！頑張って書くね！！なんかリクエストあったら教えて！ (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - すっっっごくおもしろかった！！続きが楽しみ！また学校でもいろいろ話そう！ (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロナ | 作成日時：2014年11月9日 23時
