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第35話〜番外編・日の出の国、ジパング2〜 ページ38

あれは、グリーディスとプライディアが主従関係を結んで、


プライディアに“傲慢”の兆候が表れ始めた頃・・・


「・・・着いたな。“和の国”に・・・」


大陸を離れて船に乗り、たどり着いたのがこの国。


“和の国・イズモ”・・・別名ジパング。


辺境の地にある島国だからこそ発達した独特な文化。


美しさを感じさせる人柄と町並み。


私たちのギルド・・・“氷柱の王冠”のある街とは、別の雰囲気がある。


「・・・って、何をしているんだ・・・私は・・・」


この国には観光目的で来たわけじゃない。


「貿易によってこの国に“悪魔の書”が流れたと聞いたが・・・
 本当にこんな平和そうな国に、悪魔がいるのか?」


疑ってしまうのも、無理はない・・・


と、自分でも思う。


何故なら今回の依頼・・・情報源が謎すぎて・・・


“悪魔の書”が存在するかどうかさえも、判別できないからだ。


「ゼレフ書とは別の存在の、“悪魔の書”・・・もしかしたら、
 あの男が関係しているのかもしれんな・・・」


考えを巡らせながら、とりあえず街を歩く。


「仮にもし“悪魔の書”が実在したとして、それを所持しているとしたら・・・
 貴族か、商人か、あるいは・・・「きゃあぁ!!」・・・?」


子供の悲鳴のようなものを聞き、声のした方を向く。


するとそこには・・・


「てめぇ何度失敗したらわかるんだ!?俺達には後がねぇんだよ!
 警備兵に見つかったくれぇでノコノコ帰って来てんじゃねぇ!!」


いかにも悪役っぽい大柄の男が、幼げな少女を突き飛ばしていた。


「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・っ!」


「“ごめんなさい”で済めばこんな苦労してねぇよ!・・・このガキがぁ!!」


活気あふれる大通りなのに、誰一人として少女を助けようとしない。


暴行を受ける少女の横を通り過ぎていく人は皆、見て見ぬふりをしていた。


「(どんな国でも、根は変わらないのか・・・)」


出来ることなら今すぐにでもあの男を殴り飛ばしたい。


“大罪魔法”で、天罰を下してやりたい。


でも今は・・・それが出来ない。


それは、この国に魔法というものが存在していないからで。


それは、私が大陸から来たよそ者だからで。


それは・・・


動かなくなった少女に向かって、男が刀を振り上げる。


瞬間、頭の中でなにかが切れる音がした。


「大罪魔法・・・“傲慢なる激雷”!!」


気付けば私は、その男に、魔法で雷を落としていた。

第36話〜番外編・日の出の国、ジパング3〜→←第34話〜番外編・日の出の国、ジパング〜


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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます!コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も7つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ!更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう!頑張って書くね!!なんかリクエストあったら教えて! (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
- すっっっごくおもしろかった!!続きが楽しみ!また学校でもいろいろ話そう! (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロナ | 作成日時:2014年11月9日 23時

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