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第34話〜番外編・日の出の国、ジパング〜 ページ37

〜約52年前・ギルド氷柱の王冠〜


「じゃじゃーん!どう?似合ってるー?」


私のもとに駆け寄ってくる幼い少女。


赤い着物を身に纏い、随分ごきげんなようだ。


「似合ってるよラージス。・・・着物の着付けは、誰にしてもらったんだ?」


「エンヴィタがやってくれたんだ!“和の国”で覚えたんだって!!」


ニコニコと無邪気な笑顔を見せる少女、ラージス。


つい最近私が悪魔討伐に赴いた街での・・・たったひとりの生存者。


「(残酷なものだな・・・まだ4歳にも満たない子供が、ひとり残されるなんて・・・)」


「・・・?A、どうかしたの?」


その言葉でふと我に返ると、ラージスが心配そうに私の顔を覗きこんでいた。


なんでもないよと彼女の頭を撫でる。


一瞬だけ不思議そうな顔をした後、ラージスは満足げにまた笑みを浮かべた。


「・・・あ!やっぱここにいた!ラージスぅ〜!?」


「う・・・エンヴィタ・・・」


黒い帯を握りしめた白髪の少女が、ラージスの首根っこを掴む。


「着付けが終わらないうちに飛び出していっちゃダメでしょ!?
 まだ髪も帯もセットしてないのよ!こっち来なさい!!」


「え〜・・・だって退屈なんだもん・・・」


「アンタが暴れなきゃもうとっくに終わってるのよ!!まったく・・・」


ズルズルと引きずられながら衣装部屋に連れ戻されてゆくラージス。


私はそんな二人にゆるゆると手を振った。


「“和の国”、ねぇ・・・」


二人が去った後、私はあの時のことを思い出していた。


私とエンヴィタが出会った国・・・“和の国・イズモ”。


別名をジパングというその国は、エンヴィタにとっては地獄そのもので・・・


揃いつつある“セブンス・クリミナル”のうち、彼女ほど人を憎む者はいないだろう。


そんな記憶を、思い返していた・・・

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作品ジャンル:アニメ
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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます!コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も7つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ!更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう!頑張って書くね!!なんかリクエストあったら教えて! (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
- すっっっごくおもしろかった!!続きが楽しみ!また学校でもいろいろ話そう! (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロナ | 作成日時:2014年11月9日 23時

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