第32話 ページ35
「・・・アタシの名前はエンヴィタ。嫉妬を司る悪魔よ。」
突如現れた黒メッシュの少女は、どこか焦っているように見えた。
「一刻も早くAの封印を解いてほしいの・・・お願い、急いで！
封印の魔水晶が・・・“天ノ翼”が、大変なことに・・・！！」
「！・・・一体なにが・・・！？」
「わからない・・・わからないけど・・・このままじゃ」
グリーディスの問いに答えるエンヴィタの言葉を遮るように、辺りに轟音が響き渡った。
「まずいことになりましたね・・・“セブンス・クリミナル”に召集をかけたとして、
おそらく今すぐ集まることができるのは・・・」
「アタシたちを含めて、4人くらいかしらね・・・」
「・・・とりあえず、封印の魔水晶の様子が知りたいですね。・・・急ぎましょう。」
エンヴィタとグリーディスが魔水晶のもとへと駆け出す。
「・・・なに突っ立ってんのよアンタ！！
アンタの力がなければAは復活できないのよ！？」
早くしなさい！！と叱咤され、グレイも駆け出した。
「申し訳ありません・・・どうやら予定よりも早く、儀式を行う必要があるようです。
魔力のほうは、大丈夫でしょうか？」
走りながら訊いてくるグリーディスに、グレイが不敵な笑みを返す。
「ったりめーだ。こんな大事な時にへばってたら、妖精の尻尾の名折れだろ。
たとえ魔力が尽きようと、必要とされりゃあ全力でやってやんよ！！」
頼もしい限りですね、と微笑むグリーディス。
その数歩先を走るエンヴィタも、少し笑みを浮かべているように見えた。
「・・・最悪の場合、私とエンヴィタだけで貴方様のサポートに回ります。
何も臆する必要はありません。私たちは貴方様を信じています。
だから貴方様・・・否。グレイ様も、私たちを信じていただきたい！」
轟音と共に落下してくる岩を、水流で砕いてゆく。
最後の巨大な岩を砕ききって、魔水晶を見上げると・・・
天使のような純白の翼が無残にも床に叩きつけられ、漆黒の翼のみが残った魔水晶の姿があった。
片翼となった漆黒の翼は黒い波動を放ち、明らかに魔力を暴走させていた。
「これは・・・」
その光景を目の当たりにしたグリーディスが、驚愕の表情で固まる。
「説明はあとよ！！もう時間がないの！
このまま儀式を始めるわ・・・そこのアンタ！早く石版に魔力を！！」
「お・・・おう！」
エンヴィタに急かされながら、グレイは祭壇へと走り出した。
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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます！コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2014年12月14日 14時) (
レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も７つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ！更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう！頑張って書くね！！なんかリクエストあったら教えて！ (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - すっっっごくおもしろかった！！続きが楽しみ！また学校でもいろいろ話そう！ (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロナ | 作成日時：2014年11月9日 23時
