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第27話 ページ30

〜in・回廊の頂〜


「な、なんだこりゃあ・・・」


巨大な氷の扉の前で、呆然と立ち尽くすグレイ。


その横でグリーディスは、魔方陣に向かってなにかを唱えていた。


「罪なる魔力を糧とし・・・・・・を・・・へと導く・・・
 ・・・が・・・と重なる前に・・・世界を・・・・せよ・・・」


所々聞き取れない箇所はあるが、扉を開く為の呪文であることはなんとなく理解できる。


「封じられし神の間の扉を開けよ・・・強欲なる罪の名の下に!!」


グリーディスの詠唱が終わると、扉が重たい音を立てて開き始めた。


冷気が煙となり、中から流れ出てくる。


それと同時に、おぞましい程の魔力がグレイを震わせた。


「・・・驚かれましたか?
 空間を歪めるほどのこの魔力は、全てAの魔力なのですよ。」


冷気の中を迷いもなく進みながら、グリーディスが微笑む。


「よほどすげぇ魔導士なんだな・・・Aって奴は。」


「“Aって奴”、ではありません。A、です。」


軽く注意されたグレイは、バツが悪そうに頭を掻いた。


「わ、悪ィ・・・で、とうの本人・・・Aは何処にいるんだ?」


「・・・あちらです。」


グリーディスが指差したほうに目を凝らす。


するとそこには、先程の扉より巨大な魔水晶の姿が。


「あんなでけぇ魔水晶・・・見たことねぇ・・・」


「あの中に、Aの“魂”が封じられています。
 ・・・その封印を、貴方様に解いて頂きたいのです。」


暫く魔水晶を眺めた後、グレイが困ったような表情を浮かべた。


「“解く”・・・つったってなぁ。どうやって解けばいいか分かんねぇし・・・」


「・・・封印を解く方法なら、既に判明済みです。」


そう言ってグリーディスは、魔水晶を見据える。


「あの封印魔水晶の前にある祭壇に、魔水晶が埋め込まれた石版が置いてあります。
 その魔水晶に、貴方様の魔力をあてる・・・それだけで良いのです。」


「呪文とか・・・そういうのも、ねぇのか?」


「魔水晶に触れたときに浮かんでくるものを、そのまま唱えれば問題ありません。
 それに、いざとなれば私達“セブンス・クリミナル”が全力でサポート致しますので。」


心配無用です、とグリーディスはグレイに再度微笑んだ。


「じゃあ、俺は魔水晶に魔力をあてるだけでいいんだな?」


「・・・そう。その通りよ・・・」


「!・・・誰だ?!」


冷気の向こうからやってくる気配に、グレイは身構えた。

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作品ジャンル:アニメ
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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます!コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も7つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ!更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう!頑張って書くね!!なんかリクエストあったら教えて! (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
- すっっっごくおもしろかった!!続きが楽しみ!また学校でもいろいろ話そう! (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロナ | 作成日時:2014年11月9日 23時

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