第23話 ページ26
「あらまぁスロウ。こんなにボロボロにされちゃって。」
「グーラ姉・・・なんで・・・？」
突如現れた茶髪の女性が、スロウを優しく抱きかかえる。
「アナタだけじゃ不安だったの。だから、プライディアちゃんに頼んで加勢しに来たわ。」
「加勢・・・ってことは、敵・・・？」
後ずさるルーシィ。エルザもこれ以上は魔力がもちそうにない。
「・・・っていうか、プライディア、って・・・」
「あい・・・オイラ達の依頼主、だよね・・・」
困惑の表情を浮かべる一人と一匹を見て、“グーラ姉”と呼ばれた女性が嗤う。
「ホント・・・人間って面白いわね。
“高額な報酬”とか“世界一珍しいお宝”とか言えば、すぐ食いついてくるんだから。
怪しいとは思わないのかしら・・・ねぇ？」
「やはり、この依頼は“罠”だったというわけか・・・！」
してやったり、と嗤う女性に向かってそう吐き捨てるエルザ。
その言葉に、女性はさらに黒く嗤った。
「そう・・・これは罠。
ワタシ達の探し求める魔導士をおびき寄せるための・・・罠。」
「“探し求める”・・・何の為に？」
ルーシィの呟きは、はっきりと女性の耳に届いたようだ。
女性はボロボロのスロウを大事そうに抱えたまま、音もなくエルザの目の前に立った。
「もうグリーディスが捕まえたみたいね・・・
いや、“説得した”のほうが正しいかしら？・・・まぁいいわ。
復活の儀が終わるまで、ここで“おねんね”しててもらうわよ！！」
女性はそう言い放ち、自身の周囲に複数の魔方陣を展開させた。
「影幻(シャドウ・トリック)・・・“月猫の闇夜(ナイトメアキャット)”！！」
小さな魔方陣からは、真っ黒な体に赤く光る目をもつ猫が、無限に生み出される。
さすがのエルザでも、すべてを斬ることは出来ずに苦戦を強いられていた。
「あ、あたしもやらなきゃ！！
・・・開け、金牛宮の扉！タウロス・・・って、あれ・・・？鍵が・・・」
「お探し物は、これぇ〜？？」
声のするほうを向いてみると、“無傷”のスロウが鍵束を握って遊んでいた。
「あたしの鍵！！返してぇーっ！」
「言われなくても返すよぅ。ほらっ！」
なんの躊躇いもなく、鍵束をルーシィに手渡すスロウ。
「あ、ありがと・・・？」
スロウの変な行動に、首を傾げてばかりのルーシィだった。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます！コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2014年12月14日 14時) (
レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も７つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ！更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう！頑張って書くね！！なんかリクエストあったら教えて！ (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - すっっっごくおもしろかった！！続きが楽しみ！また学校でもいろいろ話そう！ (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロナ | 作成日時：2014年11月9日 23時
