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第18話 ページ20

〜in・右の道〜


「ん・・・?・・・ここは・・・?」


ようやく目を覚ました黒髪の少年・・・グレイは、自分が誰かにおぶられていることに気付いた。


「目が覚めたようですね。・・・お怪我はありませんか?」


後姿しか見えないが、この蒼髪の青年が自分をおぶって歩いているらしい。


「誰だ、てめぇは・・・」


「おぶられている人が言うことではないと思いますが・・・とりあえず殺気を放つのは
 お止めください。」


「そんなこと言うんだったら降ろしやがれ。自分で歩けるっつの。」


仕方ないですね、と青年はグレイをおぶるのを止めてグレイに顔を向けた。


あまりにも整いすぎたその顔立ちと、彼が放つ魔力の強さに一瞬だが怯んでしまう。


「自己紹介が遅れて申し訳ございません。私はグリーディス。強欲の化身です。
 プライディア様のご命令により、貴方様を神の間へと運ぶ最中にございます。」


「プライディア・・・って・・・!」


瞬間、グレイはすべてを思い出した。


プライディアがいきなり自分に襲いかかってきたこと。


造形魔法で応戦したこと。


彼女の雷にまったく歯が立たなかったこと。


そして、落雷が直撃し、意識を失ったこと。


「いくら私達の悲願とはいえ、貴方様を傷つけてしまった事、心よりお詫びします。
 しかしプライディア様も必死だったことに変わりはありません。
 どうかプライディア様を責めないでいただきたいのです。」


「いや・・・別に責めるつもりもねぇよ。ところでお前・・・」


「なんでしょう?」


執事のように丁寧な物腰で微笑む青年。


その青年に、グレイは問うた。


「悲願のために俺を神の間へ連れて行く・・・ってどういうこった?」


青年・・・グリーディスの浮かべる微笑みが、少しだけ曇る。


「そう・・・ですね。
 何もお伝えせずに復活の儀を行うのは少々筋違い・・・分かりました。
 私達がどうして貴方様を必要としているのか、お答えしましょう。」


そう言って、グリーディスはグレイに語り始めた。


己の身に降りかかった災難を。


己を救ってくれた神のことを。


神や仲間と過ごした日々を。


命の恩人であったその神を・・・失ったことを。





すべてをグリーディスが語り終えた時、グレイの目からは自然と涙が零れていたのだった。

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作品ジャンル:アニメ
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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます!コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も7つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ!更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう!頑張って書くね!!なんかリクエストあったら教えて! (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
- すっっっごくおもしろかった!!続きが楽しみ!また学校でもいろいろ話そう! (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロナ | 作成日時:2014年11月9日 23時

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