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第15話 ページ17

「はぁ・・・はぁ・・・」


肩で息をしながら洞窟の奥へと進んでいくひとつの影。


「抵抗・・・されるとは、思っていませんでしたが・・・・
 所詮、こんなもの・・・ですのね・・・」


細身の少女・・・プライディアに担がれているのは、さっきまで行動を共にしていた少年。


気絶しているようで、ピクリとも動かない。


「たとえ貴方が拒もうと、無理矢理にでも解いてもらいますわ。
 解かなければならない・・・理・・・由が・・・ある・・・・あらら?」


突然フラフラとよろけ、道の端でうずくまってしまったプライディア。


抱えていた少年は、ご丁寧に隣で寝かせてあった。


「こんな時に・・・魔力の供給が・・・
 何をしているのです・・・ラスト・・・・っ!」


ギリ、と歯ぎしりをしながら恨めしそうにその名を呟く。


その姿はとてもお嬢様には見えない。


「グリーディス・・・早く来なさい・・・グリーディス!!」


「・・・遅れてしまい申し訳ございません。
 お呼びでしょうか?プライディア様。・・・と、そちらのお方は・・・?」


プライディアの呼びかけに応えるように、突如として現れた燕尾服姿の青年。


長い蒼髪は後ろでひとつに束ねられ、すっきりした印象を与えている。


少しつり目がかったその蒼い瞳は、しっかりとプライディアを捉えていた。


執事を連想させるいでたちの青年の名は・・・


「グリーディス。わたくしの代わりにコレを運びなさい。
 コレはAの封印を解く為に必要な“罪”・・・決して手放すことのないように。」


「かしこまりました。・・・それと、お言葉ですがプライディア様。
 人間を“コレ”と呼ぶのはお控えください。いくら人間がプライディア様にとって
 蔑むべき存在であろうと、“コレ”呼ばわりは・・・」


控えたほうがよろしいかと、と話しているグリーディスに歩み寄るプライディア。


怒気を帯びた目でグリーディスを睨み、こう言い放つ。


「誰にモノを言っているのですか?わたくしはプライディア・・・“傲慢”の化身ですのよ。
 世界はわたくしを中心に回っていればよいのです。それを阻むというのなら・・・」









・・・たとえ同じ“悪魔”でも、容赦しませんことよ・・・









どす黒い笑みを浮かべた悪魔が、そこに立っていた。

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作品ジャンル:アニメ
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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます!コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も7つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ!更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう!頑張って書くね!!なんかリクエストあったら教えて! (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
- すっっっごくおもしろかった!!続きが楽しみ!また学校でもいろいろ話そう! (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:シロナ | 作成日時:2014年11月9日 23時

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