第10話 ページ12
所々凍りついた洞窟の中。
恐ろしいほどの冷気の中を、ルーシィ達は歩いている。
「薄暗いので、足元にはご注意を・・・」
ルーシィ達に護られるようにして進むプライディアが、静かに言った。
「しっかし解らねぇな・・・わざわざこんなトコ来なくても、
宝石なら宝石商とかが取り扱ってんじゃねぇのか？」
「そういうわけにはいかないのです・・・わたくしだけが、裕福に暮らすなど・・・」
厚かましいじゃありませんか、と微笑む銀髪の少女。
質素な黒いドレスが、その美しさをより一層引き立たせている。
「“だけ”とは一体・・・？」
「あぁ・・・詳しいお話は、していませんでしたね。わたくしはプライディア。
麓の街アイシーで、超独立ギルド“氷柱の王冠(アイシクル・クラウン)”の・・・
ギルドマスター代理をしている者ですわ。」
「“氷柱の王冠”だと！？」
「知ってんのか？エルザ。」
グレイがエルザに問うと、エルザは首を縦に振った。
「ああ。マスターから一度だけ、聞いたことがある。
確か・・・身寄りのない子供を保護して無償で魔法を教え、食事と居場所を与える・・・
そんなギルドだったと思うが・・・」
「さすが、妖精女王ですわ。わたくし達のことをそこまでご存じだなんて。」
「慈善ギルド・・・って感じかしら？でも、どうしてギルド連盟に入らないの？
正規ギルドとして登録しておかないと、闇ギルドに間違われるかもしれないのに・・・」
「入らないのではなく・・・入れない、のです。
もともと趣味の延長で始めたギルドですし・・・ギルドマスターだって、もう50年も
ギルドに帰っていないのですから・・・。」
「50年も？何かあったのかしら・・・」
「・・・・それは・・・」
ゆっくりと口を開きかけたプライディア。しかし、思いとどまったようにすぐに口を閉じた。
「？・・・・・・・・・・・・・あ！」
そんなプライディアの様子を不思議そうな目で見ていたルーシィが、何かを思い出して
立ち止まった。
「・・・そういえば、ナツは・・・？」
「「「・・・しまった・・・また忘れてきた・・・」」」
洞窟に入ってから約40分。
一行はやっと、ナツを入り口に置いてきてしまったことに気付いた。
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
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シロナ(プロフ) - ユノさん» ありがとうございます！コメントを頂くとすごく励みになります・・・更新頑張りますのでよろしくお願いします！ (2014年12月14日 14時) (
レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
ユノ(プロフ) - 私も７つの大罪シリーズ好きです!!この小説面白いですよ！更新頑張ってください!! (2014年12月14日 14時) (レス) id: 90244c805f (このIDを非表示/違反報告)
シロナ(プロフ) - 紫さん» ありがとう！頑張って書くね！！なんかリクエストあったら教えて！ (2014年12月1日 21時) (レス) id: 16408a5fe0 (このIDを非表示/違反報告)
紫 - すっっっごくおもしろかった！！続きが楽しみ！また学校でもいろいろ話そう！ (2014年11月29日 3時) (レス) id: d55e707bcf (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：シロナ | 作成日時：2014年11月9日 23時
