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「こんなに可愛らしい子が営業部に居たんだねえ」
舐めるような視線に耐えきれず、若干Aちゃんをかばうように立ち直した。
「普段Aは事務をしておりますので、外回りはしてないんです」
「…そうか」
俺の意図が読めたのか、面白くなさそうな顔をする部長に向かって、担当さんが助け舟を出してくれた。
「部長、私たちの話は一通り終わりました、お二人もそろそろお時間だそうなので僕お見送りします」
すると、部長がまたニヤニヤしながら言った。
「キミは片付けもあるだろうから、私が見送るよ」
いやいや、片付けとかないでしょ。そう思っててもこちらが抗議する訳にもいかない。
「いえ、部長にそんなお手間かけさすのも申し訳ないんで、でしたらそのまま帰りますんで」
やんわり伝えたが、部長は見送るの一点張りで、俺も担当さんも参ってしまった。
困っているうちに部長はAちゃんの背中に手を置いて扉へと誘導する振りをしている。
訳も分からず動揺して、少し泣きそうな表情のAちゃんを、申し訳なさそうな顔で見る担当さん。
俺は彼に目を合わせ、スマホを操作してみせた。
そのまま部長はAちゃんの背中に手を当てながら廊下を歩く。途中Aちゃんに、「いくつ？」「結婚しているの？」「お付き合いしている男の人は？」なんて、アウトな質問ばかりしている部長に、いつ刺してやろうか、なんて思いながら、黙って担当さんと後ろをついて歩いた。
なんとか受付までの地獄のような時間を過ごして、やっとAちゃんが解放される。Aちゃんはほっとした様子で俺の側へ寄ってきた。
部長はAちゃんをすっかり気に入ったようで、「Aさん、また来てね」なんて話しかけた。
Aちゃんが困ったように笑って社交辞令を言おうとするのを手で遮って、俺が答えた。
「いえ、彼女にはもう来させません」
「…どうして？」
確実に機嫌を損ねた部長が俺に聞き返した。
「むしろ、取引先の社員にまでセクハラするような会社には、僕ももう足を運びませんよ」
そう言ってスマホの画面を見せた。
そこには、さっきまでの、部長がAちゃんに迫っている様子が動画で記録されたものが写っている。
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しろ鮎(プロフ) - ちぇろさん» ちぇろさん！ご無沙汰してます、コメントありがとうございます〜！SWEET〜のお話は、私が原曲とても好きなので入れさせてもらいました。一応新作もちまちまと制作はしてますが相変わらずいつになるか分からないんで…また覗いてやってください。ありがとうございます！ (2021年4月25日 11時) (
レス) id: dffb4b3955 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇろ - 更新お疲れ様でした！遅ればせながら全部読ませていただきました、どのお話もすごく素敵でキュンキュンしました…！特に最後のお話はSWEET TASTE PRESENTの歌詞が所々に散りばめられていて、呼んでいてワクワクしました！また次の更新があれば楽しみにしてますね！ (2021年4月22日 20時) (レス) id: 40064b36ab (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：しろ鮎
| 作成日時：2021年2月14日 18時
