俺の名前は師範じゃない。【鬼滅の刃】

玖 ページ10

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「A！紙飛行機作ろう」









霞柱のむいくんがてくてくとお庭にやって来る。一体どこから入ってきたのやら。









でもまあこれが可愛いの！！！超可愛い！









「どの色が良い？」









『んー桃色かなぁ』









Aに似合うね！と言う彼の表情は相変わらず無表情。









なんでも記憶を失っているそうで。御館様の話によれば記憶を取り戻せば、同時に笑顔も取り戻すだろうとのこと。









はやいことこの可愛い少年の笑顔がみたいもんだなぁと思いながら一緒にせっせと折り紙を折る。









え？師範？師範は非番なので何処かへ行きました、多分甘味処。









おみやげ買ってこいってちゃんと脅しておいたから多分今日の夜はご馳走にありつけるんだろうな！うん！









「ここをね、こう折るんだよ」









『こうしたら遠くに飛ぶの？』









むいくん(私が勝手に呼んでる)に教えて貰ったとおりに折っていると何やらネチネチという気配がする、うん、師範だわ









「はーん、若い輩は鍛錬をさぼって呑気に折り紙か」









『甘味処行ってた人に言われたくないんですけど！！それに夜の警備変わってあげたじゃ無いですかぁ！！』









「煩い黙れ雑魚」









酷い、酷すぎる師範。元継子のだからってぇ！









「伊黒さん、Aは雑魚じゃ無いよ国宝だよ」









『あら言ってくれるじゃないむいちゃん』









「やっぱ前言撤回、雑魚だ」









『ハァ！？！？！？』









何故か散々わたしの事を貶むだけ貶んで帰って行ったむいくんを見送って居間に居るであろう師範の所へ向かう。









『ねぇ師範？私師範が帰ってきたら気配で分かるようになりましたよ、ネチネチって聞こえるんです！！』









「俺如きの気配が今まで分からなかったのかボケ茄子が」









私いつになったら師範に褒めて貰えるんだろうか、アハ









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