検索窓
今日:15 hit、昨日:3 hit、合計:118,665 hit

ページ7

.









「いちいち情を掛けてどうする、キリが無いだろう」









その言葉に項垂れながらも頷く。









本当は師範だって分かってるんだろう









あの子供達を自分と重ね合わせてしまったこと。









鬼殺隊になる前、我が家は普通の家だった。









普通では無いことと言えば、父がもと鬼殺隊員だった事くらいか









そんな父が亡くなって数ヶ月後のある日の夜。









鬼が我が家にやって来た









ニタニタとしたあの気持ち悪い笑み、母さんや兄さんが自らの血で真っ赤になって倒れていた光景。









今だって鮮明に思い出せる









どうやら鬼は私を最後に取っておいたらしく、あの気持ち悪い笑みでこちらに向かってきた。









「印を付けようか」









鬼はそう言って、私の右手の甲に肉が剔られるくらいの深い傷跡を付けた









もうすぐ食べる予定だったのにそんなことをするなんてつくづく馬鹿な鬼だったと思う









母さんや兄さんを殺された、こんな気持ち悪い跡を付けられた、痛みで、怒りで狂いそうだった









咄嗟に掴んだものは、飾られていた父の日輪刀。








今考えれば物凄く無謀な判断だったと思う









それでも、昔父に教えられた事が頭の中で木霊したんだ









『怒りのままに刀を振るえば、それはきっとお前の力になる』









その声が聞こえた瞬間、私は刀を振るっていた。









そして、その後人に声を掛けられるまでそこに立ち尽くして居たらしい。









その『人』が、今の師範である伊黒さん。









「お見事」









彼は、そう言って手を叩いていた









.

次ページ伊黒さんの本誌ネタバレが含まれております!!!閲覧注意です!!!!

漆→←伍



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (136 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
388人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

77 - おばさんwwwwwwww (2020年8月5日 21時) (レス) id: a4a9b0649d (このIDを非表示/違反報告)
ルイト - 面白いですねww小芭内さんwwおばさんwwwwwwwwwwwww (2020年6月27日 10時) (レス) id: 428de47700 (このIDを非表示/違反報告)
癒し系猫 - 伊黒小芭内=小芭さん=おばさん=www (2020年6月21日 20時) (レス) id: 5f340e67e1 (このIDを非表示/違反報告)
まっつん(プロフ) - 伊黒さんとの掛け合いがテンポ良くて心地良いです! (2020年6月11日 19時) (レス) id: 4fff5b71b9 (このIDを非表示/違反報告)
狐狸 - アルトリコーダーさん» マジそれな( ^ω^ )/ (2020年6月7日 20時) (レス) id: a73b9ea5c2 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白瀬 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年6月7日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。