俺の名前は師範じゃない。【鬼滅の刃】

肆拾 ページ40

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そんなことを考えながらぼけっと空を見上げていたら、義勇さんにまた声を掛けられる。









「A、何かあっただろう」









『え、なんで、』









何故分かるんだろうか、









「いつもより口角が2mm低い」









『きっしょ』









おっと思わず本音が！！！でもいちいち相手の口角測ってるヤツいる？てか測ってたの？









「………そう罵られるのも悪くないな」









どうしよう、私のせいで義勇さんがMになってしまう。









『まぁ！！なんかありましたけどね、義勇さんの言うとおりです』









朝日のことをかいつまんで話す。









『もし、私が鬼になったら』









師範に首を斬って欲しい。









空を見上げながらそうぽつりと呟く。









そんな日が来てしまうとしたならば、どうか師範の手に掛かりたい。









『あー、干天の慈雨ってやつでもいいですねえ』









痛くないんでしょう？と振り向くと、目の前は真っ暗。









………いや、正しくは超至近距離に義勇さんの顔、









そして、唇には柔らかく温い感触。









接吻、なんて言葉は私だって知ってる









驚くままに硬直した私は、義勇さんが離れるまで何も出来ず終い。









「……すまない、嫉妬した」









お前にそんなにも、想われている伊黒に。









悲しそうにその綺麗な目を伏せる義勇さん。









『あのーーー………嫉妬するのは良いですけど、私、初、なんですけど』









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