俺の名前は師範じゃない。【鬼滅の刃】

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「おいお前泣くようになったのはいいがどこでもかしこでも泣くのはやめろ、惨めだろうが」









『何か義勇さんみたーい』









足折られるまで5秒前。









なんとか師範からすり抜けて自分の部屋に逃走する。









「おい、飯を作れ飯を」









『師範食べなくても生きていけますよね！？我慢しません？』









戸が壊されるまで5秒前。









くそ、私に人権なんて物はないのかこのやろう！！









『んもー、そんなんじゃ何処の女性にも拾って貰えませんよー』









「お前こそその男勝りな性格じゃあどこの殿方のところにも行けないだろうが」









とろろ昆布の味噌汁を作りながらネチネチ大会。









『失敬な！お料理できて選択できて強くてこーーーんなに可愛い女の子なんて早々居ませんけど』









貴方師範()のせいでとろろ昆布だけは寝てても作れますと付け足す。









「フン、とりあえず今のところはとろろ昆布が家賃代わりだな、こんなに安い家賃に精々感謝しろ」








『あんた私が居なきゃなんもしないくせに！』









ムキーッ！と威嚇しながらお盆を机の上にコトリと置く。









…………ワクワクしてる気配がする、なんだ可愛いな









「お前今俺に対して無礼なことを考えていただろう謝罪しろ」









『理不尽！！！』









義勇さんの心外！ならぬ理不尽！









そういえば義勇さん元気かな、今日水屋敷にでも行ってみようかな









『師範、私また出掛けますので』









「俺の名前は師範じゃない」









今日何回か師範って呼んでるけどね？それに貴方も答えてますけどね？









『んもう！嫌なんですってば』









「ならばあだ名でも考えればいい話だろう」









あだ名、あだ名ねえ









『おばさん』









足を折られるまで0秒前。









今日は水屋敷より先に蝶屋敷に行くことになりそうだ。









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