俺の名前は師範じゃない。【鬼滅の刃】

丗弐 ページ32

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私には、謝らなくちゃいけない人が沢山居る。









昨日はまずまた着物をぐちゃぐちゃにしたことを師範に謝り、そして今日は蝶屋敷へ。









『しのぶ居る？アオイでも良いんだけど』









その戸を叩くと出てきたのはカナヲ。









「師範は任務で………アオイは、居ます」









『ならアオイ呼んでくれる？』









はい、とすたたたたと走って行ったカナヲ。相変わらず可愛い。









数分後に走ってきたアオイに、尋ね人の所在を聞く。









『炭治郎くんと禰豆子ちゃん居る？』









「あぁ………炭治郎さんは居ますけど禰豆子さんは出て来ないと思います」









昼間なので、と付け足して部屋に案内してくれるアオイ。









アオイも成長したものだ、幾つかしか変わらないけれど小さい頃から見ていたからなんとなく嬉しい。









「ここです」









私はこれで、と去って行くアオイを見送って、その部屋の戸を前に深呼吸をする。









大丈夫、素直な気持ちを伝えるだけで良いの。









『こんにちは！』









ガラッと勢い良く戸を開けると驚いた様子の炭治郎くんと知らない金髪頭くん、そして猪が仲良く並んでベッドに座っていた。









「だっだっだっだっだれですかっ！！！！俺こんな綺麗な人知らない！！結婚してええええええ」









『結婚は無理かなぁ』









「ふられたぁぁぁぁぁぁぁ！！！！」









金髪くん、うるさい









「あ、えと、あの…………月、原さんですか？」









遠慮がちに聞いてくる炭治郎くん。可愛い。









『よくご存知で！』









しのぶさんから聞いていたので、とはにかむ炭治郎くん。しのぶ何か余計なこと言ってないでしょうね、性格クソとか言いかねない。









「えええええこの人が月原さん！？えええ！！！強いじゃん！けっ」









『結婚しない』









クッ…………！と悔しがる金髪くんを置いて、本題に入ろうと炭治郎くんの方に向き直る。









「炭治郎くん、私は君に、謝らなくてはいけないことがあります」









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