【鬼滅の刃】生きてますが何か？

番外編　＊小さくなった。3＊ ページ18

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宇随さんが帰ってまた二人きりになる縁側。夕焼けが眩しい。









「ねーたん、どこいったのかなぁ」









だから隣に居るってば、って思うけどやめる。混乱するだけだから。









「ねーたんはぇ、遠いところに居るかもねえ」









今の善逸は約6歳であるとしのぶに言われた。丁度2人で奉公先を転々としていた頃。









あの頃の善逸には私しか居なかっただろうし、もちろん私だって善逸しか無かった。









お互いがお互いの全てで、幸せで。









なんて、幸福な事だろうか









今更私らしくもなくそんなことを考える。









「善逸はさ、幸せ？」









こてん、とその小さな首を傾げる善逸。









「しあわせって、なあに？」









嗚呼、









私はこの子に『幸せ』の意味すら教えてあげられなかったんだ









「幸せって言うのはね、」









大好きな人と、楽しい音がするような毎日を送ることだよ









そう、まっすぐと夕日を見つめて言う。









「そっかぁ、なら俺は、」









幸せだよ。









さっきよりも何倍も低い声、そして隣に感じる大きな気配。









「ぜ、んいつ」









「あは、戻ったや」









鬼の気遣いかなんなのか知らないが隊服は伸び縮みするようで。そんな気遣いするなら掛けるなって話だけど。









「小さくなってた時の記憶あるの？」









「ちょっとだけ」









でも、姉ちゃんから悲しい音したから









いつからそんな表情するようになったのか、大人のように優しくえへへと笑う善逸。









「姉ちゃんが幸せなら、俺も幸せ」









「私もだなぁ」









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小さくなった。

　 fin.

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