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「ねーちゃーん」









あれから善逸は私にベタベタったらありゃしない。その年でシスコンかい。









「なあに、禰豆子に構って貰え無くなっちゃったわけ?」









「違うよお、姉ちゃんに会いに来たんだよぉ」









可愛い可愛すぎる我が弟!!!!(この年でブラコン)









金髪をわしゃわしゃと撫でながら2人で私の屋敷の縁側に座る。因みに歩いて5秒の所に水屋敷がある。









蝶屋敷は歩いて30分くらいだけどこいつは来るのが異常に早い。もし移動に霹靂一閃を使っているのなら辞めなさいと言わねば。









「でねぇ、炭治郎がさぁ」









善逸はよく炭治郎くんと猪の話をする。それはそれは嬉しそうに。









あ、もちろん禰豆子の話もするけれど。









「炭治郎ってね、鼻が利くんだ」









俺達の耳と一緒だよ、って自分の耳を引っ張る善逸。









昔、奉公先から追い出された善逸が泣いてこんなことを言い出したことがある。









『姉ちゃん、俺この耳嫌いだ、切ってしまいたいくらい』









必死で自分の耳を引っ張って引っ張って。









それでももちろん子供の力じゃあ簡単に耳は取れなかったけれども。









事情を聞くと、奉公先の子供や大人に『良すぎる耳は気持ち悪い、まるでなにもかも見透かされている気がして嫌だ』と罵られたらしく。









私はその時、初めて善逸のことを怒った。









『あんたの耳は、私達の耳は、なんのためにあると思ってんの』









人を、助けるためだよ









『この世の中善逸みたいに泣いてる人なんて沢山居るの。でも、善逸みたいにわんわん泣けない人だって居るの』









そんな人達を、助けてやらなきゃいけないの。









今思えば、善逸が私の知らない間に女の子に騙されて借金を抱え込んだのは私のこの言葉故かもしれない。









きっと彼は、彼女達のことを『助けてやらなきゃ』って思ったんだろう。









ほんと、我ながら、









立派すぎる弟だ。









「あんたは私の膝の上で寝るのが好きだねえ」









いつの間にか寝てしまってハラリと顔に掛かっている金髪をそっと避けてやる。









「沢山の仲間と、自分の耳を大切にするんだよ」









きっと無意識のうちに聞いているだろう私の声。









心なしか、善逸の口角が少し上がった気がした。









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番外編 *炭治郎と鳴柱さん*→←12



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??? - 最高に面白いです!めっちゃ好き!! (2022年11月11日 22時) (レス) @page39 id: 2db77d95e6 (このIDを非表示/違反報告)
R−アル−(プロフ) - お久しぶりです!(鸚鵡返し) (2020年10月12日 0時) (レス) id: dd3cf6d358 (このIDを非表示/違反報告)
菜種梅雨佐矢花(プロフ) - この作品の夢主さんのイラストを描いて良いですか? (2020年7月24日 14時) (レス) id: 495b618e4b (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。。(プロフ) - さねみんとの絡み(あわよくば落ち)ほしいです!!これからも応援してますー!! (2020年7月21日 23時) (レス) id: 96248fe59a (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - ふぉぉぉ!無限列車編頑張ってください!! (2020年7月21日 19時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:深樺 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年7月9日 20時

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