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ある日の朝。目覚めると横に誰かの気配。
「ようやく起きたのおばさん、流石に警戒心なさ過ぎじゃないかな」
「ッダァァァァァァ!?!?!?」
煩い、と耳を塞ぐ私の叫び声の元凶の彼。
「とっとっとっときとお、何でいんの」
「何でって……任務なんだけど」
おばさんの鴉無能だから僕が来てあげたんだよ、と若干誇らしげである。いやじゃあお前の鴉寄越せや。
「おばさんはやっぱり年寄りだからたくさん睡眠取らないとダメみたいだね」
「黙ってくれ14歳」
6歳しか変わんないじゃんか、何がおばさんだゴラ。
「なーんでこんな朝っぱらから任務なんだよお」
「それ御館様に言える?言えるなら今すぐ屋敷に行っておいでよ」
「言えませんごめんなさいごめんなさい」
何で私寝間着姿で6歳下に土下座してんだろ、意味分かんない。
「ホラ、さっさと行こうよ」
「アイアイ、てか着替えるからどっか行って………ねえ何で!!何で抜刀するのおおお!!」
全く、朝から物騒である。
しょうがないから寝室から退散して他の部屋で着替える。何だよ家主私だろ。
「オッスオッス」
「遅い」
「1分で着替えましたが」
笑いもせずそのままスタスタと歩いて行く時透。私は断言する。此奴は一生嫁は貰えない。
「つか何でこんな朝っぱらから任務なの?鬼太陽克服したの?」
「してるわけ無いでしょ、聞き込みだよ」
「ホウ」
時透は聞き込みに関しては死ぬほど非協力的なので私がしょうがなく歩き回る。奴はどっかでふろふき大根食べてる。理不尽。
「おい、そこのお前何故刀を持っている」
「あっヤベ」
振り向くと厳つい顔をした警察。まずい。
「おにーさんごめんねえ」
「あっ、待て」
足の速さには定評があるのでね、待てと言われて待つ奴居ないし。
「…………何警察に見付かってんのさ」
「気ぃ抜いてたわ」
何時の間にか来た時透は呆れ顔。普通に謝罪。
「で?聞き込みの成果は?」
「あの山に鬼が居るねえ」
私の右手は鬱蒼とした森を指差した。
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??? - 最高に面白いです!めっちゃ好き!! (2022年11月11日 22時) (レス) @page39 id: 2db77d95e6 (このIDを非表示/違反報告)
R−アル−(プロフ) - お久しぶりです!(鸚鵡返し) (2020年10月12日 0時) (レス) id: dd3cf6d358 (このIDを非表示/違反報告)
菜種梅雨佐矢花(プロフ) - この作品の夢主さんのイラストを描いて良いですか? (2020年7月24日 14時) (レス) id: 495b618e4b (このIDを非表示/違反報告)
あっぷる。。(プロフ) - さねみんとの絡み(あわよくば落ち)ほしいです!!これからも応援してますー!! (2020年7月21日 23時) (レス) id: 96248fe59a (このIDを非表示/違反報告)
セブンス・エイカン(プロフ) - ふぉぉぉ!無限列車編頑張ってください!! (2020年7月21日 19時) (レス) id: b773bec88c (このIDを非表示/違反報告)
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