＊９３＊ 姉さん ページ13
外に出てくる、と土方さんに許可を取ったオレは京の町で薫の姿を探す。
『…………いた』
大通りから少しそれた脇道に薫はいた。
オレの予想通り、男の姿に戻って。
『……南雲薫、だよな？
悪いが少し来てもらうぜ』
気配を消し、薫の後ろに回ったオレはそう声をかけ、薫が声を上げる前に手刀をくらわし、薫を気絶させた。
薫を抱え、屯所に戻る。
広間に幹部たちを集め、薫が目を覚ますのを待った。
不知火には隣の部屋で待ってもらっている。
出てくると色々ややこしいしな。
｢……で？
コイツは誰なんだ？｣
全員が集まったとき、土方さんが口を開いた。
『南雲薫だよ。
ほら、左之さんが制札の守護？に行った時に邪魔した奴』
オレがそう言うと、みんなの目の色が変わった。
｢ってことは、斬っちゃってもいいの？｣
沖田さんがニコニコしながら言う。
『いや、それは待って欲しい……というかやめて欲しい。
その件については許してやってくれねーか？』
そう言ってオレが頭を下げると、左之さんが別にかまわねーよ、と言ってくれた。
｢ん……んぅ……｣
そんな話をしていると、薫が目を覚ました。
『お、目が覚めたみてーだな』
｢なっ、ここは……｣
目を覚ました薫は新選組の幹部が揃っていることに驚き、警戒心を顕にした。
そして、雪村を見つけた薫の表情は憎悪に変わった。
『大丈夫だ、お前に危害を加える気はねぇ。
手荒な真似して連れてきちまってすまねーな』
こうでもしなきゃ来ないと思ったから、と言葉を続けるも薫は警戒心を解くことはなかった。
『本当はここに連れて来なくてもよかったんだが……。
雪村がここにいるから、わざとお前を連れてきた』
雪村、と言う言葉にピクリと反応する薫。
｢……アンタは何者なの？｣
鋭い目線と共に薫はオレにそう聞いてきた。
『…………助けてやれなくてすまなかった』
オレは薫の質問には答えず、薫に頭を下げた。
薫は何がなんだか分からない、とでも言うような顔をする。
『オレの里があんなことにならなければすぐに助けてやれたのに……』
オレの里、と言ったオレに薫は目を見開いた。
｢まさか……いや、でも……｣
目に見えて動揺する薫。
だが、思い直したのか、オレの目を見て問うた。
｢A……姉さん？｣
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白黒の舞姫 - すっごく面白かったですこれからも頑張って下さい応援しています。 (2016年9月21日 16時) (
レス) id: 906067274c (このIDを非表示/違反報告)
千弘(プロフ) - 壱からすべて見ました！！HAPPYENDになってくれて、子供もできて…本当に私も幸せな気分を味わうことができました。この作品は最高です。どうか、これからもがんばってください。 (2015年12月20日 3時) (レス) id: 5aeac5c6a0 (このIDを非表示/違反報告)
ぜにがめ(プロフ) - LOVEさん» ありがとうございます！ そう言ってもらえると嬉しいです((o(*>ω<*)o)) これからもよろしくお願いします((｡´･ω･)｡´_ _))ﾍﾟｺﾘ (2015年3月19日 9時) (レス) id: fbdd8674d6 (このIDを非表示/違反報告)
LOVE - 完結おめでとうございます、そしてお疲れ様でした！ぜにがめさんの文章は読みやすくて、わかりやすかったです♪今後の作品も楽しみにしています！ (2015年3月18日 19時) (レス) id: d1fe97b2a2 (このIDを非表示/違反報告)
ぜにがめ(プロフ) - 闇姫さん» ありがとうございます(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) これからもよろしくお願いします((｡´･ω･)｡´_ _))ﾍﾟｺﾘ (2015年3月18日 11時) (レス) id: fbdd8674d6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぜにがめ | 作成日時：2014年12月13日 1時
