第六十話 ページ21
『うーん』
「どうしたの?」
ヒビヤが顔を覗き込んでくる。
彼に対する感情も執着なのだろうか。
恋愛とか、そういうんじゃないけど、
好きだな、とは思ってた。
私は……。
「おーい」
『え、あ、ヒビヤ』
笑顔を向けると怪訝そうな顔をされる。
ああ、もう私ってば。
「どうしたの?」
『え、いや…なんか引っかかるんだよね。
記憶が完全に戻ってないって言うか…』
「そっか…無理に思い出さなくてもいいと思うけど」
『うん、ありがとう』
そこでマリーが、お茶を持ってきた。
「カモミールティー!疲れにいいと思って」
『あ、ありがとう』
マリーは本当に気が利くいい子だ。
私が、サイコパスなんて…、
自分でも気づかなかったな。
「A?」
『ん、なーに?』
「……ううん!なんでもない」
今日は何だか、変な気がする。
やることもないし、どこかにでかけようかなぁ。
『ちょっとコンビニでアイス買ってくるね』
「いってらっしゃい」
財布を持って、アジトから出ると、
近くのコンビニへ向かった。
みんなの分も、買って、またアジトに向かう。
少し、すこしの間だったの。
たぶん、15分くらいの間、
アジトを空けただけ。
ボトッとコンビニの袋が手から滑り落ちた。
目の前のアジトは、
扉が半開きになっていて……
血がついてた。
テーブルにシンタローの携帯が置いてあって、
エネちゃんが中で震えていた。
「Aさ、ん……わ、私、何もできなくて…」
『落ち着いて、エネちゃん。いったい何が__』
壁一面に描かれた文字に、目を見開いた。
I chose a killer
(私は殺人者を選んだ)
ふと思い浮かんだのは、自分の言葉だった。
『dead or killer……』
間違いない。
私を知っている人だ。
あのとき、学校にいた、クラスの誰かに違いない。
拳を握りしめて、目を見開いた。
『エネちゃん、何があったのか、聞かせてくれる?』
「じゃ、あの女はいなかったのね」
「はい」
「下がっていいわ」
男は部屋からでていった。
「ほら、あなたの番よ」
机の上に置いてある銃をとって、壁に貼り付けられた憎たらしい顔へと銃弾を放った。
「翼にあなたは必要ないもの」
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コメント返信コーナー((
虹百様
返信が大変遅れて申し訳ございません!
可愛い系もいいですが、
カッコいい夢主も書いてみたかったのでうれしいです!
今後ともよろしくです!
17人がお気に入り
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エルフィール - 夢主さん……かっこいいです!とっても続きが気になりますっ! (2015年8月27日 21時) (レス) id: dd20ee8f18 (このIDを非表示/違反報告)
リリー(プロフ) - ヒビヤ天使!天使天使天使天使天使天使((殴グホ! (2015年6月30日 16時) (レス) id: 351622247d (このIDを非表示/違反報告)
くまこ - おいメグミ!!イラスト集のパス変えたりしたのか!? ちょっ…入れないんだが!! おい、このコメ見たらひこメカ関連のとこに一度は顔出せ!! (←見たらこのコメ消していい) (2015年2月19日 8時) (レス) id: 1de8d2a034 (このIDを非表示/違反報告)
ネオン(プロフ) - うっほぉwwwwとりまやばたぁんwwwww((殴 うぐぅっ (2015年1月17日 12時) (レス) id: 962937abfa (このIDを非表示/違反報告)
くまこ - 相変わらずヒビヤが好きなのなw (2015年1月6日 23時) (レス) id: 23c0d5a001 (このIDを非表示/違反報告)
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