#161 ページ33
〜篁SIDE〜
お嬢誘拐事件から数日後。
法月組はもううちに手出しは出来ないようにきっちりしめておいた。
「篁」
「はい、組長」
「あいつらを呼んでこい」
いつになく真剣な表情……。
奥にはお嬢がいた。
そうか、ついに決まったのか。お嬢の婚約者。
お嬢の手の中にはバレッタが…。
そのバレッタをギュッと握りしめる。
きっとそのバレッタを送った相手がお嬢の婚約者になるやつだ。
「全員ここにいたのか」
「はい」
俺は極め手冷静な声で言った。
「組長がお呼びだ」
みんなが顔を合わせて「?はい」と言う。
全員の姿を見送り俺は言った。
「お嬢、おめでとうございます」
あいつらがお嬢との婚約、断るわけねぇだろ。
俺は昔のことお嬢がまだ幼稚園生の頃のことを思い出した。
組長以外に初めて俺を認めてくれた。
俺のお守りするべき人だと思った。
『じゃあ私があなたを認めてあげる!』
今でもあの頃のお嬢の言葉はよく覚えてる。
あいつら、今後お嬢を傷つけてみろ。
今度は俺がきっちり制裁をしてやるよ。
俺は煙草に火をつけて空を見上げる。
「今日の煙草はいつもより良く感じるな」
それは俺もあいつらを認めてる証拠かもな。
「篁!」
「お嬢、どうしました?」
「貴方には言っておかなきゃと思って…」
お嬢は顔をあげて涙を浮かべながら言った。
「今までずっと私を見守っててくれて、ありがとう!」
お嬢……。
「今も昔もこれからも、貴方のことは私が認めててあげる」
「お嬢…ありがとうございます……幸せになってください」
「……うんっ」
お嬢、これからも貴女は俺が守るべき人です。
俺の、俺達の宝物ですからね。
34人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
莉愛 - このお話大好きです!新作頑張ってください。個人的には配信者×リスナーの溺愛系がいいです! (2023年3月26日 22時) (レス) @page16 id: 82de87cfd6 (このIDを非表示/違反報告)
夏那子 - お話の方にも書かせていただきましたが新作なぜかURLが貼れないのでタイトルか夏那子で検索してください!お手数おかけします (2022年12月18日 14時) (レス) id: abb4499b78 (このIDを非表示/違反報告)
みい(プロフ) - 新作頑張ってください!しっかり寝てください!私、昨日21時に寝ました!(笑) (2022年12月18日 14時) (レス) @page45 id: aa9cc439ad (このIDを非表示/違反報告)
わんちゃん。 - うわわわわわわ!!新作楽しみすぎる〜!! (2022年12月18日 11時) (レス) @page45 id: 0d73654ecc (このIDを非表示/違反報告)
夏那子 - まきさん» 深夜テンション2つパターンがあって昨日は駄目な方の深夜テンションだったんですよね(眠くて頭回らなない方だった)やはりモテ男は彼がしっくりです(笑) (2022年12月17日 23時) (レス) id: 99395c908e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ