【stpr】組長娘と婚約者候補【な組】Part3

#105 ページ23

〜ジェルSIDE〜

翌日、まだ俺がぼんやりとしてると。

「ジェル」

篁さんの声とともに俺の頭にチョップが入った。

「あいた！？…篁さん？」

「何度呼んでも気づかねぇから」

かと言ってチョップは痛いです。

力としてはさとちゃんより強いから……。

「組長が呼んでんだよ、早く行け」

まさか事故と言えどキスしたから指をつめろとか……。

部屋前まで来たけど襖越しでも分かる圧。

「く、組長！ジェルです！」

「入れ」

恐る恐る襖を開けると婚約者候補がみんな居た。

「座れ」

促されて俺は正座をする。

「最近、星影組(ほしかげぐみ)の動きが怪しい」

星影って……もっと北のほうやったような……？

「八乙女組も襲撃に遭った」

八乙女組って…るぅちゃんがおった……。

るぅちゃんが八乙女組と聴くとさぁっと顔を青くする。

「く、組長！八乙女のみんなは…八乙女組長は…！？」

「落ち着け、あそこもそこまでヤワじゃねぇ、無事だ」

そう言うとほっとして力が抜けたのか莉犬が支える。

「これからはここも襲撃に来られても可笑しくねぇ、そこでだ」

組長は言った。今の俺に酷なこと。

「片がつくまで当番つけてAの側にいろ」

「そんで、当番以外は星影の奴らを出来るだけ早くシメろってことですね」

「話が早くて助かる、ななもり。」

俺の気持ちはどうすればいいん？

「組長ー、ジェルがこの世の終わりのような面してます」

「最後に回してやれ」

あ、普通に戻るまで外すってことはないんですね？

「あの…ちなみに俺に拒否権って……」

「あるわけねぇだろ」

組長理不尽！！

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