検索窓
今日:11 hit、昨日:1 hit、合計:320,891 hit

85時間目 ページ25

先生は先に教室に入った。
話を聞くと、私のことはまだ皆に話していないらしい。
E組の皆を、驚かせたいとかなんとか…

しかし、気になるのは殺せんせーが教室のドアを開けたときにチラッと見えた赤いモノ。
もう一度よく見てみるとそれは、普通の海鮮魚。タコだった。

…え!? なんでタコ? てかタコにナイフぶっ刺さってない!?

そのとき、ふと思い出した。
『暗算教室』の単行本1巻に、似たようなシーンがあったことを。

そう、あれは確か…

すると、教室から会話が少しだけ漏れてきた。


「見せてあげましょう、カルマ君。このドリル触手の威力と、自衛隊から奪っておいたミサイルの火力を。」


声からするに、この台詞は殺せんせーだろうか。
直後、ドリュドリュという魔可不思議な音が聞こえてきた。

あれ? カルマ君ってことは…もう停学から復帰してるんだ。
そして、この台詞。聞き覚えあるなーと思ってたけど…もしかして。

もっとよく聞こうと思い、バレない程度にドアに耳を近づける。
すると、案の定漫画で見た台詞が聞こえてきた。


「先生はねカルマ君、手入れをするのです。」


このようなお馴染みの台詞を言っている、殺せんせーの声が耳に入った。

やっぱりこのシーンは。


「放課後までに君の心と体をピカピカに磨いてあげよう。」


カルマ君が復帰してきた話だ。


「てゆーか殺せんせー。転校生はー?」


教室内から聞こえてきた明るい声。
それに先生は遅れながらも、きちんと答える。


「にゅやッ! しまった、忘れてましたっ。それより杉野君、どこでそれを知ったんですか!?」


後で皆を驚かせようと思ったのに…と、すすりなく先生。
忘れてたってひどくね。

でも、もうすぐで…


「ま、まあ気をとりなおして。では、入ってきてください!」


急に呼ばれて少し驚いたが、堂々と扉を開けて入る。

しかし、私は殺せんせーの前を通りすぎ、正面から見て左側に立った。
おかしいと思うだろう?普通は右側に立つ。
しかしこの行為には理由がある。

私はその場で腰をおろし、膝も曲げて正座の体制になる。
そして、頭を下げて大声で叫んだ。


「……本当に…






すみませんでしたぁぁぁぁああぁあッ!!!」


「「「……はぁぁ!?」」」



クラス全員(私を除く)の息が合った瞬間だった。

86時間目→←84時間目



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (328 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
438人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

grape - 85時間目の文が 暗算教室になっていますよ~。この話とても大好きです!更新頑張ってください! (2016年10月18日 19時) (レス) id: 677506d160 (このIDを非表示/違反報告)
シノア(プロフ) - *姫愛*さん» 本心ですよ!(笑) 続編も良ければ見てください!今から書きますので… (2015年2月16日 21時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)
*姫愛*(プロフ) - シノアさん» そういってくれると嬉しいです!wどういたしまして! (2015年2月16日 21時) (レス) id: cfa9906503 (このIDを非表示/違反報告)
シノア(プロフ) - 優にゃーさん» カルマ君カッコいいですか!? 正直、自信なかったんですよ…でも、そう言ってもらえて安心しました! 番外編のURLを貼りましたので、良ければリクエストください(( (2015年2月16日 21時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)
シノア(プロフ) - *姫愛*さん» ちゃんと見れますよ! ありがとうございます!題名まで入れてくださって…しかもコメント付き!感激です! 本当にありがとうございました! (2015年2月16日 21時) (レス) id: 3b934ef546 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:もち | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2015年1月17日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。