25.おねえちゃんがついてる ページ26
ﾄﾞｻ＿＿
「お…お兄さん…」
隣にお兄さんが倒れこむ。
治「"個性"なんてものが備わってるから夢を見る。自分が何者かになれると…、精神に疾患を抱えるんだ。」
静かに手を伸ばすけどそれも空をきる。
治「笑えるな！救おうとしたその子たちの力でおまえの培ってきた全てが今！無に帰した！！」
ﾀﾞｯ
風で髪が揺れる。
ミ「何も…！これまでの何も無駄にはなってない！俺は依然ルミリオンだ！！」
ボロボロだった。
「もう、」
傷だらけだった。
「もう、いいよ…！」
＿＿ごめんなさい。
視界がぼやけて目からなにかがこぼれた。
エリがわたしに抱きついてきてジワリと服が涙で染みた。
＿＿ドッ
突き飛ばされてしりもちをつく。
目の前には足とお腹を地面から生えたトゲに刺されたお兄さん。
治「ヒーローになりたかったか、Aと壊理を助けたかったかルミリオン。…全て汚らわしい現代病だ、おまえのような奴を治してやるのさあの子たちの力で。」
傷だらけのあの男はこわい顔で睨みつけた。
ミ「治崎ィ！！」
治「その名は捨てたと言ったハズだ！！」
＿＿ドゴォン！！
緑色の閃光がはしる。誰かがあの男をなぐりとばした。
相「ナイトアイ確保を！！」
ミ「後…ろにいます……」ﾌﾗ
知らないおじさんがお兄さんと一緒にわたしたちを抱き寄せる。
サ「凄いぞ、ミリオ…！」
この人は？それに、向こうの緑のお兄さんは…。困惑するけれどエリ抱き上げてあの男を見た。
エ「お、おねえ…ちゃん…」
カタカタ震えながらわたしを見上げる。それを見て自分を奮い立たせた。
「大丈夫だよ、エリ！おねえちゃんがついてるから。」
うまくできたかわからない。けど、頑張って笑顔をつくる。するとふわりと頭を撫でられた。
サ「君も…よく、頑張ってくれた。」
メガネのおじさんはそう言ってゆるく笑った。
緑「治崎！！」
治「全て無駄だ！！」
バキバキバキ！！
地面から無数のトゲが襲ってくる。エリの頭をおさえると体が持ち上げられた。
メガネのおじさんは全部よけて地面に着地する。
いやな予感がした。
「エリを連れてにげて…！！」
サ「なにを…」
向こうでその"存在"が大きくなるのをかんじる。
治「ルミリオン、確かにおまえは俺より強かった。だがやはり全て無に帰した。」
赤黒い大きなものがゆらりと立ち上がる。
治「＿＿さァ、Aと壊理を返して貰おうか。」
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たんと(プロフ) - 前読んであの感想をもう一度！と思ったらやっぱり泣いてしまいました…素敵な物語をありがとうございます！ (2月12日 14時) (
レス) id: f0ade18a0c (このIDを非表示/違反報告)
赤い羽根募金ちゃま〜 - 11歳？...やべぇ、同い年だ...((((( (2022年12月1日 23時) (レス) @page24 id: 78bf642dad (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - 葵さん» コメントありがとうございます！読んでいただいて、嬉しいかぎりです！ (2022年7月22日 0時) (レス) id: 16ca5ec74a (このIDを非表示/違反報告)
葵 - なんかもう…小説家になれるんじゃないですか？それくらい感動しました！ (2021年10月20日 7時) (レス) @page50 id: 6b19049b00 (このIDを非表示/違反報告)
pino(プロフ) - みづきさん» 泣いてくださったなんて、とても嬉しいです(*^^*)、コメントありがとうございました！ (2020年5月2日 23時) (レス) id: 7816ba7c93 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：pino | 作成日時：2020年1月7日 12時
