第23夜 ページ24
『巨人というものを見たところ...事態は膠着している、いや、防戦一方なのでしょう。調査兵団として壁外に行っている者以外は、いつ破られるかわからない壁の中で怯えるだけ。
ですが貴方達人類は、人類最強という大きな力を携えた。以前よりも良い状態であると聞きます。ここに、新たな力を加えたいと思いませんか？
勢い、というものは大事です。経済においても、戦争においても。
もっと貪欲に、傲慢に、戦力を得ようと奔走すべきではないでしょうか。そこに信頼は必要ありません。ま、兵器には...ですが』
ここでAは、この場1番の柔和な笑みを見せた。
『気休めにしかならないと思いますが...私はこの身が調査兵団にある限り、彼らに従います。理由は単純です。彼らを私は勝手に信用しているから』
最前列にいた貴族が、悔しそうに拳を握りしめた。
彼女の言葉は強引かもしれないが、人類がすべき事を確実に射ている。
どう、意見すべきだろうか。
処分すべきだ。こう掲げていた者達が押し黙った時間は長かった。言葉を探しに探して、これでもないあれでもないと頭を悩ませていたのだろう。
ダリスは口を固く結んだ彼らを暫く眺めていたが、やがて短い嘆息を漏らし、木槌を手に取った。
乾いた音が、その終わりのない思考に終止符を打つ。
「...決まりだな。
Aは調査兵団に託す。そして兵士として鍛え、その力を存分に人類のために奮ってもらおう」
ダリスにより、決議が下された。
衝撃か、恐怖か。はたまた全く別の感情か。どれかはわからないが、動かない兵士を尻目にリヴァイは頭を垂れて大人しいAに近付いて その鉄柱を外す。
「行くぞ」
いつもと変わらないトーンで放たれたその言葉は、こうなるという結末が分かっていたかのように感じる。
『不束者ですが、よろしくお願いします』
こちらも変わらない笑顔を彼に向ける。彼女もまた、自分の身元が調査兵団に渡ると知っていたかのようだ。
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練紅龍(プロフ) - らんまるさん» ひぃぃありがとうございます！嬉しくて動悸が...！コツコツでもなんでも頑張ってくっきゃないですね！(｀ω´) (2019年6月17日 21時) (
レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - かまぼ子さん» ありがとうございます！キノコはそこらじゅうに生えてます。その一部の頭に生えていた分をとりました|彡ｻｯ！ (2019年6月17日 21時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
らんまる - こういうのを誰かやってくれると思ってました。想像以上に面白くて更新が楽しみで仕方ありません。ゆっくりまったりお待ちしておりますので、これからも頑張ってください！(*^^*) (2019年6月16日 22時) (レス) id: 1ad8a87860 (このIDを非表示/違反報告)
かまぼ子(プロフ) - ハンジとの絡みがかなりハマりました。きのこは頭に生えてる感じでしょうか？更新楽しみにしてます^o^ (2019年6月16日 20時) (レス) id: 48e845b0f0 (このIDを非表示/違反報告)
練紅龍(プロフ) - 桔梗さん» とても嬉しいです！ぼちぼち更新ですが、励みになります。 (2018年10月16日 22時) (レス) id: 308444a36a (このIDを非表示/違反報告)
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