一枚目 ページ9
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泉へ
この手紙が読まれることは、あまり好ましいことではないし、ほんとは家族以外には何も残したくなかったけど。
泉だけには、どうしても伝えなきゃいけないことがあるので この手紙を書いています。
伝えたいことは二つ。文章を書くのはあんまり得意じゃないから、手短にいくね。
一つ目は、今までありがとう です。
小さい頃からずっと一緒にいて、
私が病気になって引きこもったときも 毎日ゲームを持って家まで来てくれて、
入院することになったときも絶対お見舞いに行くって約束してくれて。
ほんとに毎日来てくれて、その度に面白い話してくれて。
泉が風邪引いちゃったときにくれた手紙は、今でも病室のチェストに入ってるんだよ(笑)
それに、去年の夏に 好き って、付き合おう って言ってくれたとき、すっごく嬉しかった。
結局カップルらしいことはあんまり出来なかったけど、ちょっと距離が近くなって ハグとかキスとかしてくれるだけで、私は幸せでした。
デートとか行けなくても 一緒にいるだけで良いから
って言ってくれたとき、笑っちゃったのはごめん。
あまりにも恥ずかしすぎて、つい(笑)
ずっとずーっと、泉に支えられて生きてきました。
大げさじゃなくて、ほんとに。
両親にはいっぱい謝られて、周りの人からは可哀想だねって言われるけど、私は幸せだよ。
辛い時も、寂しい時も、応援してくれて 落ち着かせてくれて 時には怒ってくれたりもして
助かってました。泉がいなかったらもっと早くに死んでたかな (笑)
本当に、ありがとうございました。
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作者名:天晴 | 作成日時:2017年12月27日 17時