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その言葉を聞いた陽は､その小さな体で何を思っただろうか｡
｢……はる……もうママに会えないの……？｣
｢……そう｣
みるみると陽の顔が悲しみに歪んでいく｡
見守っていたA達からは見えなかったけれど､小さく震える陽の背中から､陽の悲しみの大きさを悟った｡
｢おいで｣
俊平は強く陽を引き乗せて抱きしめる｡
その瞬間､陽はボロボロと涙が溢れる｡啜り泣くように聞こえてくる泣き声が､俊平の心に強く刺さる｡
見守っていたA達の心にも､溢れそうなくらいの二人の悲しみが降り積もっていく｡
それが涙となってこぼれそうになった時､蒼介の声が響く｡
｢俊平が頑張ってんだ｡みんな泣くな｣
その言葉に､A達はこぼれそうになる涙を堪えた｡
二人の頑張りを見届けるために。
｢寂しいよな……？ね……っ｡パパも､さ……寂しい……っ｡
陽？寂しい時はね……っ一緒に……一緒に泣こう……っ｣
陽は俊平の腕の中で､声を上げて泣いた｡そして俊平も､涙を流しながら､それでも笑顔で陽の背を撫でる｡
｢大丈夫……｡ママはね､陽のことずっと見てくれてるよ？｣
｢どこで見てるの……？｣
｢どこだろう……｡天国って空にあるのかなぁ？｣
すると陽はふと空を見上げる｡
陽の瞳には､綺麗なお月様がこちらを見ているように映った｡
いつも自分たちの上にあって､自転車に乗っていてもずっと着いてきていたお月様｡
｢……お月様と……？｣
そう言って空を見上げる陽に習って､俊平もお月様を見上げた｡
｢……うん｡そうかもしれないね｣
｢……だからさっきついてきたの……？｣
俊平は陽の言葉に何度も頷く｡
｢うん……っ｡そう､陽｡
ママはね､ずっと見てくれてる｡
ママだけじゃないよ？｣
俊平が陽を後ろに向かせると､A達みんなが優しく笑ってこちらを見ていた｡
｢ここにいるみんなが､陽のことずっと見てくれてる……っ｣
すると雫が陽の元へと歩いてきて､その小さな手でそっと陽の頭を撫でた｡
｢はるくん､泣かないで？｣
｢………………っ｣
礼はそんな雫の姿を見て､涙が溢れた｡
すると続けて大地も陽達に駆け寄り､空を見上げた｡
｢おーい！｣
そうお月様に向かって呼びかける大地｡
それを見て､陽も大きくお月様に向かって呼びかけながら手を振った｡
その姿に､A達は今度こそ涙が溢れて止まらない｡
｢みんなの声は､ママに聞こえてるよ｡
ほら､こうしたらもっと聞こえるぞ！｣
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とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
