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｢……っトリプルレッドは､仲間達からのエナジーチャージによってパワーアップするのだ！！｣
｢っぷ……っ！ちょっと……今のはよくわかんねぇけど！｣
俊平のテンションが少し変な方向に振り切ってしまった気もするが､Aと礼は前を向き始めた俊平に笑みを浮かべた｡
｢俺､笑顔で言えるかな？どんな時でも､無理してだって笑うのがトリプルレッドだから｣
｢ははは……っ！まぁ今のもちょっとよくわかんなかったけど！｣
蒼介は笑いながら立ち上がると､俊平の肩に腕を回す｡そして､ポンっと肩を叩いた｡
｢頑張ってこい｣
｢うん｣
俊平は頷いたあと､Aと礼に視線を向ける｡
｢……見届けてください｡もう逃げないために｣
｢……はい｣
｢……見守ってます｡ずっと｣
俊平は大きく息を吸うと､陽達のいる部屋へと向かう｡蒼介はもう一度景気づけに大きく背中を叩いた｡
Aと礼は､緊張した面持ちで俊平の背中を見守る｡
部屋から聞こえてきたのは､丁度絵本が読み終わるタイミングだった｡
｢はい､おしまい！｣というめいくの声を合図に､俊平はトントンと襖をノックし部屋に入った｡
｢陽｡パパとお話しよう？｣
＊＊＊＊＊＊＊＊
二人で手を繋いで屋上へ上がると､夜風が心地よく吹き､風鈴の小さな音が招き入れた｡
A達は､少し遅れて屋上の入口でその様子を見守る｡
｢……陽｣
俊平は不思議そうにこちらを見る陽に向き合い､目線が合うようにしゃがんだ｡
心臓の鼓動はうるさく､伝えたあとの陽のことを思うと胸が傷んだ｡
けれど､もう逃げないと決めたから｡
震える気持ちを抑えて､俊平は言葉を紡ぐ｡
｢…………陽にね､大事な話がある｣
｢なぁに？｣
｢ママのこと｣
俊平は陽越しに､入口で見守るA達を見る｡
A達はそんな俊平に､強く頷く｡
大丈夫｡そばに居る｡見届ける｡そんな思いが伝わってきて､俊平の背中を押してくれているような気がした｡
｢……ママは……ママはね……？
もう､帰ってこない｣
｢どうして……？｣
｢…………っ｣
｢ママはどこに行ったの……？｣
陽のか細い声は､今にも泣き出してしまいそうだった｡そんな陽を見て､俊平は強く唇を噛み締める｡
震える声は､言葉にならずに息となって吐き出された｡
その先の言葉が､なかなか出てこない｡
泣きそうになるのを必死に耐える俊平に､陽は不安そうに呼ぶ｡
｢ねぇパパ……｣
｢うん……｡
ママは…………死んじゃった｡
もう会えない……｣
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とも(プロフ) - 楽しかったですー(^ー^)!!!今後の続きも楽しみにしてます♪ (2021年9月12日 0時) (
レス) id: ff2a1100bf (このIDを非表示/違反報告)
神ちゃんGirl(プロフ) - 待っていました！ありがとうございます！ぜひスローペースになってもいいのでぜひ続けて書いてください！ (2021年9月8日 16時) (レス) id: 651e60b3e1 (このIDを非表示/違反報告)
はろ。(プロフ) - たのしみに待ってます！ (2021年9月8日 1時) (レス) id: 553ee9b60b (このIDを非表示/違反報告)
言ノ葉(プロフ) - 優衣之助さん» コメントありがとうございます！少しスローペースになるとは思いますが､頑張ります(´∀｀*) (2021年8月18日 20時) (レス) id: ebcac45cbc (このIDを非表示/違反報告)
優衣之助 - 待ってました！いやーこの後の物語も楽しみです！待ってます！頑張ってください！ (2021年8月18日 1時) (レス) id: 6e2a5698bc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：言ノ葉 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ShinyStars1029?s=09
作成日時：2021年8月18日 0時
