キミが光 ひかりヒカル〜年の瀬編〜 3

90 Y side 自主練 3 ページ29

すぅと 引き込まれる様に
太輔の 胸の上に
頭を 押し付けたまま
眠ってしまった みつ。


その 丸まった 小さな背中を 擦りながら
満足そうに フッと 息を吐く 太輔。

せっかく眠った 愛しい塊を 起こさない様に
ゆっくり 身体を起こして
ソファに 横たえる。



「･･･ お疲れ。」

「ん。･･･ 今日は ･･･ ありがとな。」

俺が 持参した デリの事を 言ってるのか、
みつの 希望で 集まった 今日の事を
言ってる のか･･･




「せっかく 集まって くれてんのに･･･」

みつに ブランケットを 掛けながら
申し訳なさそうな 顔をする 太輔。


「･･･熱 ･･･ 上がってんのか？」

さっき 佐野先生が 体温計を見て
眉を 寄せてたのを 思い出す。

美味い ウマいと パスタを 頬張ってたが･･･
食欲と 体調は 別物だった らしい。



「起きても まだ この調子なら･･･」

「あぁ。俺らは 全然 構わないから。
今日 ムリしても 意味ないしな。」


俺と 太輔の やり取りを
黙って聞いてた 弟達。

「みつなら もう 合わせなくても 出来るよ。
ローラーの 感覚も 思い出した様だし？」

ずっと 振り合わせに 付き合ってた
千賀が 濡れタオルを みつの 額に 乗せた。


風邪でもなさそうだし、高熱でもない。
無理させない方が 賢明という 程度だから
心配は いらないだろう と言う 佐野先生。

その言葉に 俺達も
みつが 目を覚ますまでの 時間を
久しぶりに まったりと 過ごす事にした。



ソファで 気持ち良さそうに 眠る みつ。
それを 見守りながら 流れる
メンバーとの 穏やかな 時間･･･

･･･ 良かった ･･･
また こんな 時間を 過ごせてる事に
どうしようもない位 幸せを 感じる。

ほんの 数日前には
太輔と みつが 居なくなる 覚悟を
迫られていた んだから･･･





.





コン コン//♪

俺達の 返事を 待たずに
部屋の ドアが 開き･･･


そこに 見えた 顔に ･･･



「なｯｯ！！！！？」


太輔が 血相を変えて
ドアに 向かって 駆け出した。

一瞬にして 部屋に 緊張が 走る。


俺も 言葉を 残して 後に続く。



「みつ を 見といてｯ！」

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