キミが光 ひかりヒカル〜年の瀬編〜 2

40 F side 過去の真実 1 ページ9

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午後 3時 ･･･
車に 飛び乗ると マネを 急かして
現場の 駐車場を 離れる。

宏光の事を 聞いてる マネも
俺の 気持ちを察して 車を飛ばす。


『今 出たとこ。宏光は どう？』


渉に それだけ LINEして 目を閉じる。

(早く･･･ 早く////)

気持ちばかりが 焦る。

今日は かなり重要なシーンの 撮影だった。
早朝からの キャンパスでの ロケ。
とにかく 早く終わらす事だけを 考えて
ミスなく、監督の 意向に沿う 演技を･･･。

《与えられた仕事は 全力を尽くす》

宏光が 現場にいたら
･･･ また 怒られてんだろうな。

･･･ 最低の 役者だ ･･･ 俺は。



.

目を閉じて ･･･ 考えを 巡らせる。


宏光は《その人》との 共演
知らなかった ･･･ んだろうか･･･。
知ってて 断れなかった？

いや、知ってたら もっと前から
様子が おかしかった はず。


あ、でも、待って！
事務所は？
宏光と《その人》の事を 知ってた？
《ワケあり》って 本当は それだった？

まさか！？ 知ってて 宏光に
このキャストの 仕事を させた？ まさか！？



.

スマホを 取り出す。
どうしても 聞いておきたく なった。
このキャストが たまたま偶然の
巡り合わせだったんだ と 確認したかった。

『･･･ はい？ 藤ヶ谷？どうした？』

「･･･北山の 事 で ･･･聞きたい 事が･･･」

『･･･ ･･･』

返事が 返ってこない。途切れる 会話。
この沈黙が ある意味 返事だと 言えた。

「昨日の 収録でのトラブル･･･聞きました。
今、静岡の現場 から 戻ってる最中です。」

『･･･ 北山の 様子は こっちも 報告 受けてる。
･･･ 予め 伝えたつもり だっんだが･･･
北山には 悪い事をした。

《彼女》との 共演は こっちも
後から知った事でね。』


(《彼女》･･･！！ 知ってた のか///)


「ぁ/// あの･･･ 昔の 事 は？ 知ってて？」


俺は《彼女》と宏光の間に あったであろう
忌まわしい 過去を 知ってて
なお 共演させたのか？
そういう 意味で 問いただしたつもりが･･･


『･･･あの時も ね。･･･仕方なかった。
･･･結局、事務所の 尻拭いを
北山に させる形になって･･･』

(え？ なに？ 尻拭い？･･･あの時？)


『まさか 北山が ここまで
ダメージ受けてた なんて･･･ね。
･･･ 事務所としても 後悔してる。』



「･･･チーフ･･･ 何もかも･･･全部 ･･･
事務所は 知ってて ･･･
北山に 背負わせて た･･？」

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