検索窓
今日:2 hit、昨日:14 hit、合計:133,780 hit

ページ10

「空が・・・遠いな・・・・」
俺は一人、またもや縁側に座って空を見ていた。夕飯を済ませ、風呂にも入らせてもらった。

独り言多くなったな、俺。

ぼーっとしていると、足音が聞こえてきた。


近藤さんだった。

近「影宮君、ちょっといいかね、話があるんだが・・・。」

「はい。」

俺がうなずいて姿勢を正すと、近藤さんは話し始めた。


近「突然、悪いね。ただこれだけは話しておきたくてなぁ。
私は君のお父上にとても助けられたんだが・・・トシが労咳になった時も
治療していただいてな。」

「ろ・・・労咳?!」
あの死病に?!

近「ああ。トシは家族も労咳でなくしていてな・・・。いや、この話はいい。」
きゅ、と近藤さんは唇を引き結んだ。

近「・・・話を戻すが、栄一郎さんに助けていただいたときに、何か返さなければと思い
何をしたらいいか、自分にできることはないか、と聞いたんだ。そしたら
娘を、私に何かあった時は助けてもらえるとうれしい。
と、そう言っていたんだよ。」


「父が・・・?」

父の面影を初めてなぞった気がした。

近「そうだ。今思えば綱道さんのこともすべてわかっていたのかもしれない。
私はその時約束したんだ。半分は、果たせていないも同然だが、これから
我々で君を助ける。だから安心して過ごしてくれて構わない。それに、
羅刹のことを知っていて、関係者の家族なのだから誰も部外者とは言うまい。」

うれし涙が頬を伝った。

「ありがとうございます・・・」

何かこの人に恩返しがしたい。
そう思った。

「近藤さん・・・私は戦えます。どうか、刀としてお使いください。
何でもします。羅刹の研究も父から説明を受けていますし、知識もあります。
お役にたてるのなら、いくらでもします。下働きでもなんでも。
何かやらせてください・・・!」

俺はそういって頭を下げた。

近「いや、恩人の娘さんを使うなど・・・」

「いえ、これは私が、一人の人間として恩を返すということです。
ですから、どうか・・・」

近「君は・・・総司の小姓になっただろう?ならば、その仕事を一生懸命やってくれれば
それでいい。あ・・・・・・こうなったら君の隊服も用意せねばなあ。待っていなさい、
明日にでも注文しておこう。」

「はい!・・・この影宮A、壬生浪士組のため精一杯頑張らせていただきます」

近「よし・・・では、トシの方にも言っておく」

「はい」

しばらく話したのち、近藤さんは部屋に戻った。

記憶に→←お小姓さん


ラッキーカラー

あずきいろ

ラッキーナンバー

8


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (149 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
164人がお気に入り
設定タグ:薄桜鬼 , 壬生浪士組 , 新選組   
作品ジャンル:アニメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

付雲さくや - すみません…失礼します。 龍之助は『伊吹』ではなく、『井吹』です。 (2018年3月17日 21時) (レス) id: 3d0c4baa71 (このIDを非表示/違反報告)
心音桜花(プロフ) - ありがとうございます!うれしいです☆ (2013年11月8日 21時) (レス) id: babb1f1075 (このIDを非表示/違反報告)
ソラウ - すごく好きな主人公さんです♪続きがすごく読みたくなります! (2013年11月8日 21時) (レス) id: cc1ae89777 (このIDを非表示/違反報告)
心音桜花(プロフ) - ありがとうございます!頑張ります♪ (2013年10月20日 18時) (レス) id: 512126c44c (このIDを非表示/違反報告)
千花羅(プロフ) - 面白かったです♪続き楽しみです^ ^ (2013年10月20日 14時) (レス) id: 7bfc1ac2a8 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:心音桜花 | 作成日時:2013年10月5日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。