薄桜鬼 宵闇に溶ける

手合わせ ページ8

土「隊士として、は難しいだろうな。」

山「はい。女性であることは変えられませんし
バレてしまったときの対処がありますから」

原「でも土方さん、こいつ刀は使えるんだぜ。
何にもしねぇってのも、少しもったいなくねぇか」

土「それもそうだな。・・・よし、手合わせ
やってみろ。おい、総司、お前が相手だ。」

今、さらっとすごいこと言われたような？

沖「え、何で僕なんですか？左之さんの方が、
加減ができて良いと思いますけど。」

土「んなこと百も承知だ。手加減しねぇから
お前にやれって言ってんだよ。さっさとしろ！」

手加減・・・
沖「はーい」

土「斎藤、審判はお前がやれ。いいな。」

斎「御意」

え、待っ、え？！
沖田さんと手合わせ！？
ムリムリムリムリムリムリ怖い怖い！！

「な、え・・・あ・・」

沖「ほら、外出て。」
原「悪いな。ケガしねぇようにしろよ」

「は・・・はひ・・・」

勝てねぇ・・・こんなやつに・・・
壬生浪士組の天才剣士だぞ？！

内心ビビりながらも
沖田さんと木刀を持って向かい合う。

斎「はじめ！！」

ビュッ

いきなり沖田さんの鋭い突きの一撃が
俺の喉元へ飛んでくる。
「っ・・・！！」

本気だ。

本気でやらなきゃ殺されるんじゃ・・・

攻撃を仕掛けて木刀を振る。
木刀を叩きこまれて押し負けた。

飛んでくる攻撃をすれすれで
交わして高く飛んだ。

沖「！」

着地してからまた向かっていく。


負けたら使ってもらえない。


そんな思いが俺を必死にさせた。


ヒュッ


木刀が空を切る音がして、
俺と沖田さんはお互いの首に木刀を当てて
ピタリと止まった。

斎「そこまで！」


腕を下ろして、俺は溜め息をついた。

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