猫日和 ページ17
しばらくして沖田さんが巡察から帰って来た。
沖「ただいま」
「お帰りなさい。お茶、淹れてきます」
沖「うん。お願い」
そういえば、沖田さんの好きな金平糖があるんだ。
お茶と一緒に出そう。
俺はお茶を入れて金平糖の袋をだし、沖田さんの部屋へと向かった。
「失礼します。」
沖「どうぞ。」
お茶と金平糖を沖田さんの前において、部屋を出た。
空はもうすっかり冬だ。
体も冷えるし何だか時の流れを感じる。
ここに来てかれこれ三月が過ぎた。
庭でも見ていよう。
そう思って俺は、縁側に腰を下ろした。
しばらく
ぼーっとしていると、部屋から声が聞こえた。
沖「寒くなったから、何か羽織りなよー
風邪引いて巡察休むなんて許さないからね？」
「はーい。」
確かに冷える。起こられるのも嫌だし何か羽織らなくては・・・
『にゃあ・・・にゃあ』
何処からか猫の声が聞こえてきた。
「猫・・・？」
『にゃーお・・・』
くりくりした目がなんとも可愛らしい。
俺は、たまらなくなって声をかけた。
「おいでー」
すると、人に慣れているのか寄ってきた。
ひざにピョンと飛び乗った猫を撫でる。
可愛いな・・・
じゃれる猫を撫でながら思った。
コイツ、清姉さんに似てる。
顔付きじゃなくて、目が。
いや、気のせいだな。
「にゃーん」
１人声真似をして恥ずかしくなった。
沖「なにやってるのー？」
「なにもしてません！」
障子戸が開いて沖田さんが顔を出す。
俺の大声に驚いた猫は何処かへいってしまった。
沖「僕が言ったことも守らないで何をしてるのかと思えば・・・」
「ごっごめんなさい・・・」
沖「別にいいです。」
明らかに不機嫌な沖田さんは猫の言ったほうをじっと見てから一言いった。
沖「金平糖ありがとう。おいしかったよ」
沖田さんの優しい笑顔を隠すみたいに
タン、と障子戸がしまった。
心臓の音が、耳元で鳴っていた。
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーナンバー
8
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「アニメ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
付雲さくや - すみません…失礼します。 龍之助は『伊吹』ではなく、『井吹』です。 (2018年3月17日 21時) (
レス) id: 3d0c4baa71 (このIDを非表示/違反報告)
心音桜花(プロフ) - ありがとうございます！うれしいです☆ (2013年11月8日 21時) (レス) id: babb1f1075 (このIDを非表示/違反報告)
ソラウ - すごく好きな主人公さんです♪続きがすごく読みたくなります！ (2013年11月8日 21時) (レス) id: cc1ae89777 (このIDを非表示/違反報告)
心音桜花(プロフ) - ありがとうございます！頑張ります♪ (2013年10月20日 18時) (レス) id: 512126c44c (このIDを非表示/違反報告)
千花羅(プロフ) - 面白かったです♪続き楽しみです^ ^ (2013年10月20日 14時) (レス) id: 7bfc1ac2a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：心音桜花 | 作成日時：2013年10月5日 21時
