5人の怪盗と生きる宝石第2幕 (ページ48)

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Another Story2-3 ページ48

凛月side

どうやら、このアジトの地下には訓練場があるらしい。

この首都にあるアジトは最近購入したばかりだと言っていた。

今まで2人は西部で盗賊狩りをして過ごしてたらしいけど、ある程度資産が溜まったから首都に引っ越してきたんだとか。

その訓練場で俺は圧倒される光景を見た。

瀬名｢…ふっ！！！｣

月永｢…っ！｣

素人目から見てもすごいと分かる2人の剣さばき。

一目で只者じゃないとわかった。

月永｢はっ！！｣

瀬名｢くっ！？｣

カンっ！

…結果は月永レオの勝利だった。

瀬名｢はぁ、今日はいけると思ったのになー。｣

月永｢はは、！セナは俺に一度も勝ったことないもんなー！｣

瀬名｢ちょ〜ムカつく。｣

そう言って軽口を叩き合う2人は何だか輝いて見えた。

凛月｢その剣の腕…2人は何者なの？｣

瀬名｢俺らは…｣

瀬名泉は少し困った顔をして言い淀んだが…

月永｢おれ達は…騎士だ。"元"だけどな。｣

瀬名｢…俺達は…元々国を護る騎士だった…でも、色々あって騎士団から追放されてね。｣

…やっぱり只者じゃなかった。

月永｢それでさ、今までは盗賊狩りとして西部で活動してたんだけどさ、これからは首都で何かやろうと思って。だからさ！リッツ！おれ達の仲間になってくれないか？｣

凛月｢は？｣

瀬名｢ちょっとレオくん！？本気！？｣

月永｢本気だぞ！セナ、おれ達に今足りてないのはなんだと思う？｣

瀬名｢それは…｣

月永｢それは"頭脳"だ！そしてリッツはおれ達が今必要としている頭脳を持ってる！だからリッツ、仲間にならないか？｣

凛月｢…断る。そんなのめんどくさい。ずっとここにいなきゃいけないんでしょ？｣

それに俺はどうせ長い間ここに留まれない。

俺がそう言うと月永レオは俺の肩を掴んで強く揺さぶった。

月永｢頼むよー！リッツ！ここに居てくれたら衣食住全部保証するから！色んなこといっぱい教えるから！ねぇお願い！｣

凛月｢ちょ、き、気持ち悪くなってきた…離して…｣

三半規管が弱いせいで方を揺さぶられて酔ってきた。

瀬名｢レオくん、そこまでにしておきなよ。離してあげな。｣

瀬名泉にそう言われて月永レオが急に俺の肩から手を離したせいで俺はバランスを崩してへたりこんでしまった。

凛月｢うぇ…気持ち悪…｣

瀬名｢まぁ…少しは検討しておいてくれない？俺達の仲間になる事。｣

凛月｢…少し、考えさせて。｣

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