mission71 ページ35
youside
朱桜「凛月先輩、ですか…」
司君が少し困ったように首を傾げた。
A「あ…もしかして、聞かない方が良かった?」
朱桜「そんなことはありませんよ。ただ…聞かれてみてよく考えたら掴み所が無い人だなと。その、私達に対して少し壁があるように感じます。」
A「壁?」
朱桜「はい。あまり深入りせずにどこか一線を引いているというか。…私の勘違いかも知れませんが。勿論、気になるのはそこだけで凛月先輩はとても頼りになる先輩です。約束は絶対に破りませんし、仕事もきっちりやりますので尊敬しています。」
そう言って、司君はテイクアウトした品物を受け取りにお店の中にあるカウンターへ行ってしまった。
(壁がある…Knightsに近づかないでって言ってたのと何か関係があるのかな…?)
カフェの中にいる司君を待つ際、邪魔にならないように私はカフェの外で司君を待っていたのだが…
?「ねぇ、キミ可愛いね!今から俺と一緒にお茶しない?」
やっぱり、司君に着いて行った方がよかったみたいだ。
私に声を掛けてきた男性は金色の髪を肩まで伸ばし、チェーンのネックレスをつけているいわゆるひと目でわかるタイプのチャラ男である。
(これが…ナンパってやつか。本当にあるとは…)
屋敷に閉じ込められていた時に読んだ物語にこんな描写があった気がする。
?「えーっと、もしも〜し?聞いてるかな?」
A「え、あ、聞いてます。」
少し驚いて固まっていたようだ。
というかこの人…警察官の制服着ていないか?
A「あの…警察官の方ですよね?」
?「うーん。まあ、そうだよ。」
A「警察官の方がこんな…ナンパみたいな事していいんですか?」
?「いいのいいの!俺優秀だし?それに、これは違う意味での任務でもあるし。」
A「え」
?「可愛い女の子は放っておかないのがルール。だからナンパも任務みたいなもんだよ♡」
A「は、はあ。」
(司君早く戻ってきて…!)
キメ顔でウインクされ、軽く手を引かれる。
手を振りほどこうとしても読んでいたかのように固く手を繋がれてしまった。
?「だから俺と一緒に…」
そろそろナンパ男にキレそうになったその時、不意に誰かが後ろから私の事を引き寄せた。
(司君かな…)
そう思い私を引き寄せた人の顔を見るとそこには
瀬名「俺のお姫様に触らないでくれる?かおくん。」
(え…泉さん!?)
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作者名:リューゲ | 作成日時:2022年8月1日 20時