#6 ページ7
・
『よし、じゃあ今日はこのくらいで終わろうかな、ありがとうございました〜』
>>>おつでしたー >>>おつー >>>お疲れ様でした
ー紫乃さんが"少しだけ歌うよ"を終了しましたー
20分くらい歌って配信を終了させた。久々に楽しかったな。
機材とギターを片付けていると階段を上る音が聞こえてきた。センラかな?
コンコン、と叩かれるドア。
はいー?と答えるとゆっくりとドアが開いて、隙間からひょこ、と顔をのぞかせた。
まだ少し濡れた赤い頭、髪と同じ色の瞳。
『…坂田くん?』
「あの、お話ししてもええかなと思って…だめ、ですか」
よっぽど彼にとっては恥ずかしいことだったのか、だんだんと小さくなっていって最後の方は聞こえるか聞こえないかの声量で、顔は髪と同じくらい赤くて。
…可愛い。
単純に、そう思った。
純粋で汚い部分が一切無いような綺麗な可愛さ。
「ふふ、いいよ?」
「!やった、ほんまに?」
「ほんまですよ、そこから出ておいで」
軽く手招きをするとぱあっと効果音が出そうなくらいに嬉しそうな顔をして、こちらにかけよる彼。
わんこみたいでますます可愛らしい。尻尾が見えそう。
「あ、敬語、やなくてもええ?苦手なんよ…」
『もちろん。タメで平気だよ。なに話す?』
「えっと………決めてない」
『決めてないの?笑』
「だってOKしてくれると思わへんかってん!!」
今から考えるからちょっと待って、と一生懸命彼は考え始めた。
なんだろうこの母性本能をくすぐるようなかわいさ。坂田くん推しになりそうです。
でもんんん、と唸って五分が経過しようとしていたから、しびれを切らして私から話題を振る。
『センラ、ちゃんとやってる?』
「!センラ?皆と仲良くやっとるよ!!
センラはな、ほんまに気が回るんねん。この前はな…」
話題を振ればいっぱい話せるタイプのようで、彼からたくさんの弟の話を聞いた。
それから、坂田くんは仲間のことをよく見る人だということもよく知った。
あの時はこうだった、この時はああだった、とそんなとこまでというところまで細かに覚えていた。
よく気が回るのはセンラじゃなくて坂田くんかもしれない、と思ったり。
・
殿堂入り、たくさんの閲覧、お気に入り感謝です…!
・
1036人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
めい - うしさせがめっちゃ可愛いです///// もうリアルに弟がいるけど、センラさんみたいな弟欲しいです((((( これからも応援してます!!頑張ってください!!! (2019年1月1日 21時) (レス) id: 253b252723 (このIDを非表示/違反報告)
音恋&五月雨 - 続き気になります!更新頑張って下さい! (2018年8月7日 13時) (レス) id: 9a55362602 (このIDを非表示/違反報告)
★九尾★(プロフ) - めっちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2018年7月19日 21時) (レス) id: 0ceb133c1e (このIDを非表示/違反報告)
宙(プロフ) - みらいさん» 歌い手名にしない、というのも考えたのですが、歌い手様方も本名を明かしているわけではないですし、考えるのも気が進まなかったので歌い手名にさせていただきました。違和感を感じてしまうかもしれませんがご理解いただけると幸いです。 (2018年7月14日 20時) (レス) id: 5cf3c76087 (このIDを非表示/違反報告)
みらい(プロフ) - 普通に考えてセンラと姉弟なら弟を歌い手名で呼ぶ…? (2018年7月14日 0時) (レス) id: 55e82045e4 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:宙 | 作成日時:2018年6月21日 22時