検索窓
今日:3 hit、昨日:8 hit、合計:6,228 hit

46バク ページ46

「よぉ……アンタから来てくれるとは、ありがたいねぇ」

「……どうやってここに来れた、と聞きたいところだがカラ松の話から不思議な科学者の話を聞いているからな。恐らくそやつの力だろうな」

「へぇそこまで知ってんだ……そうこっちにはデカパンっていうすっげぇ奴がいんの。そいつが作ってくれた薬でまたここに来ることが出来たってわけ。まぁ十四松は止めたけど、アイツだってカラ松に戻って来てほしいに決まってるしな」


得意げに鼻の下を擦りながらいうおそ松に、アオは興味なさそうな声で適当に返事をする。
そんな態度のアオにイラついたのか、四人の顔が険しくなった。


普通の人ならビビるであろうその凄みにすら動じることなく、アオは口を開く。


「話しは理解した。で? ここへは何用で?」

「決まってるだろう。カラ松を……取り返すんだよ」

「チョロ松兄さんの言う通りだよ」

「カラ松兄さんを返せカラ松兄さんを返せカラ松兄さんを返せ……」


鋭い眼光で睨みつけるチョロ松にトド松は同意する。
そんな彼らの横には紫が今にも人を刺しそうな目でアオを睨みながらブツブツと呟いていた。


「まぁそういうわけで、うちの可愛い次男坊……返してもらうぜ」


おそ松のその言葉を合図に、四人はアオに向かって飛びかかった。
四人の手にはそれぞれ武器を持っているが、アオは畏怖することもなくその場に佇む。


そんなアオに、ビビっていると思い込んだ四人は勝ったと心の中で歓喜するが、それはぬか喜びで彼らの攻撃がアオに当たることはなかった。
アオが先程まで佇んでいた筈の場所に、アオがいない。


「どこ行ったっ!?」

「貴様らは本当に、阿呆だな」


姿を消したアオが四人の真後ろに現れ、そう言葉を投げつける。
すぐに後ろを向いた四人に、アオは言葉の続きを語りだした。


「ここは我の支配下にあると前に言ったであろう。そんな場所で我に勝てるわけがなかろうて」


心底呆れた様子でそう言うアオに、激昂した四人が再び攻撃を仕掛けようとするがそれは叶わなかった。
何故なら、アオが彼らの動きを止めているからだった。


「く、そ……なんで、動かねぇ」


おそ松が悔し気にそう呻くと、アオはハァと大きなため息を零す。

47バク→←45バク



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.7/10 (9 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
7人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

長月シキカ(プロフ) - 永久さん» はじめまして、作者の長月シキカです。コメントありがとうございます! 物語の最後の終わり方は中々に難産でしたので、永久様にそう言っていただけて本当に嬉しいです^ - ^ こちらこそ、最後まで閲覧してくださってありがとうございました♪ (7月28日 23時) (レス) id: f960b2a2a7 (このIDを非表示/違反報告)
永久(プロフ) - はじめまして! 永久です!今回この作品を読まして頂きました。とてもストーリーが出来ていて夢主さんのキャラもすっごく良かったです!最後の終わり方もとても心打たれるものでした!最高の作品を作ってくれてありがとうございます! (7月28日 21時) (レス) @page49 id: 41fe1dd09b (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:長月シキカ | 作成日時:2018年6月25日 23時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。