１３無個性 ページ13
「あれ? 相澤先輩じゃないっスか」
「……あぁ、秋嶋か」
久しぶりの休日で外出していた私は視界に相澤先輩の姿を見かけそう声をかけると、黒を基調とした服に身を包んだ相澤先輩はいつものローテンションで返事をする。
何気にオフの相澤先輩を見たのは、初めてだ。
「? なんだ、俺をジッと見て」
「へ? あ、すみませんっス」
プライベートの相澤先輩があまりにも珍しいと思っていたら無意識のうちにジッと見つめ過ぎていたようで、相澤先輩が怪訝そうな目をしながら私に声をかける。
私が素直に謝罪の言葉の述べると、先輩はそんなに気にしていなかったようであっさりと許してくれた。
「でも珍しいっスね。こんなところでお会いするなんて」
「俺はマイ……ひざしの付き添いできただけだ」
「そうなんスか。それでそのマっじゃない、山田先輩は?」
プロヒーローである二人がプライベートの時は、極力ヒーロー名で呼ばないように言われているが、いざ呼ぼうとするとついつい呼び慣れたヒーロー名で呼んでしまう。
気を付けなければ、と気を引き締めていると相澤先輩が口を開く。
「ひざしは……あ、戻ってきた」
そう言い先輩が指さす方を見ると、二つのカップを持ったマイク先輩がこちらに歩んでくるのが見える。
視界にうつる彼は、いつものとさかヘアーではなくオシャレに纏めていてパッと見三十路には見えない。
マイク先輩もそうだが、あの無頓着そうな相澤先輩も今日はいい感じに纏めている。
普段もそうすればもっと人気が出るだろうに。
なんてことを思いながらマイク先輩を見ると、彼も私の存在にも気づいたようでいつものハイテンションな笑みを浮かべて私をみやった。
「よぅA! 奇遇だな。もう少し早く会えてりゃ奢ってやれたんだがな」
「こんにちは山田先輩。本当に奇遇っすね。あとお気遣いなくっス」
「でも、こんな人が多い所をうろついて大丈夫なのか?」
手に持っていたカップを相澤先輩に手渡しながらマイク先輩はそう聞いてくる。
血の繋がりは無くても、世間ではあの犯罪者の義妹の姉という事になっている私を心配してかマイク先輩は勿論、相澤先輩も心配する様な視線を私に向ける。
そんな彼に私は笑みを浮かべつつ答えた。
「大丈夫っスよ。自分あの時までずっとあの眼鏡を付けてたせいっスか、外した今じゃ自分があの義妹の姉であると名指しされた事は今のとこ無いっス」
そう言い笑うと、二人はホッと安心したような表情を見せた。
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長月シキカ(プロフ) - メホニアンさん» コメントありがとうございます！マイク先生も相澤先生もかっこいいですよね^ ^ 更新頑張りますのでよろしくお願い致します！閲覧感謝です^ ^ (2017年11月28日 13時) (
レス) id: 547ce2e1e2 (このIDを非表示/違反報告)
メホニアン(プロフ) - トマトを食べた後のマイク先生に、キュンとしました。優しい相沢先生に惚れました。更新頑張ってください！！ (2017年11月28日 13時) (レス) id: dbe6c4db20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：長月シキカ | 作成日時：2017年11月4日 23時
