楽曲1side?? ページ3
『…あのさ、私達のバンドがテレビ初出演が決まったんだ。』
??「え、嘘!?絶対、見る!その場には行けないけど、俺、テレビの前で全力でやっさだと応援してる!」
『あ、ありがと。…加州くんってなんか、差別とか偏見もしなくてとっても優しいよね…。後ね、リアクションがなんか新しい。初めて会った時、覚えてる?私がまだ上手くベースを歌いながら弾けなくて…こっそり朝早く家から抜け出して家族にも隠れて練習してた時。曲が終わってから加州くん、私に拍手してくれてさ?凄い上手いね!歌もずっと心に響くみたいな曲初めて聴いた!もっと聴かせてー!って、言ってくれたじゃん?』
加州「あー、あれね?ごめん、感動しすぎて抑えられなくて…A、びっくりしてたよね…?」
『別に。この赤い瞳が珍しいからとか、あとは…まぁ、加州くんは知ってるけどさ?私、孤児院の育ちじゃん?それで好奇心とか差別的なの慣れてたから平気かな?でも、あの時加州くんが私の歌とベース褒めてくれて嬉しかった。だから、今私はバンドでメインボーカルで歌えて、楽しい。本当に加州くんのお陰で頑張って練習してここまで来れた…と思う。それに孤児院育ちなのに変な目で見たり、同情的な事言わなかったのは加州くんが初めてだから…。』
「えー?でもさ?俺からしたらそんなんで差別したり、容姿が珍しいからで好奇心の目で見る方がよくわかんないし…。それにAはもう家族、いるでしょ?」
『…まぁ、今の孤児院の経営してる夫婦の人達が私を養子にしてくれたから。家族、だけど…。んー、兄妹というよりは、私は兄妹の事、なんか、バンドメンバーで同じ痛みがわかる仲間って存在だしそんな関係だから…よくわかんない。でも、あの雰囲気は安心するよ。昔の孤児院で私を本当の妹みたいに可愛がってくれたお兄みたいに心地いいかな。』
俺は加州清光。大体、1年前にこの子と出会った。 真名じゃないのは直ぐにわかった。彼女から聞いた名前はA。
そして、今俺と喋ってるAは今話題のバンドメンバーでありメインボーカルで活動してる。俺は実はこの子が好き。
Aはすごく自分の感情を相手に言葉で伝えるのが難しい子だけど、それを全部歌で表してしかも伝えたい事を曲と歌声で聴いた人全員に伝えて、心を動かしちゃう凄い子。
表情はわかりにくいし言葉もぶっきらぼうだけど、頑張って練習して歌ってる姿に一瞬で目を奪われた。
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