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【SEIMEI】8 ★ ページ17

「もちろん佳菜でーす。」

「私が投げたいと言ったら、佳菜子さまが気をきかせてくれたんです…。」

「そーなんだ…。」

佳菜って昔はあんまり人を喜ばせるタイプじゃないと思ってたけど、大人になってずいぶん変わったな。
勿論そういう変化は大歓迎だ。

「すみません、勝手なことして…。」

「いや、いいよ。…ううん。俺、嬉しかったから。あのぬいぐるみ、一生大事にする。」

「ゆづさん…。」

「部屋の一番目立つ場所に飾っておく。あ、なんなら博物館に展示してもいいかも。」

側室が試合で投げ入れたぬいぐるみ(実物)、とか表記して。
…まぁ冗談だけど。

「普通のくまさんですよ…?」

「Aが投げてくれたから、もう特別だよ。あいつは選ばれた戦友になった。」

「ゆづ大げさ。」

佳菜は笑うけど、やっぱり自分の中で、あの子は他のと一緒に出来ない。

試合後、突然自分の目の前に、まるで吸い寄せられるかのごとく落ちてきた時の気持ちは、今思い出しても鳥肌が立つから。

「みなさん?お話中悪いけど、そろそろママを寝かせてあげてくれない?」

不意にしーちゃんが三人の間に割って入ってきた。
ふと時計を見たら、午前一時を回っていて、これはさすがに休まないと明日のスケジュールに支障が出ると思われたようだ。

「翔はこのままここに?」

「今夜一晩ここで過ごしてもらって、明日早朝から乳母の指導の元、王族としての子育て教育が始まります。」

事務的な内容を伝えられて、いよいよ世継ぎが生まれた責任感が沸いてくる。

「佳菜も翔くんのお世話したい〜。」

「そうね。Aさまにはしばらく休んでもらわないといけないから、代わりに佳菜子が頑張ってね。」

「やった!」

そんな中、万歳をして喜ぶ佳菜に一抹の不安がよぎるのだが…。

「お前のそのはっちゃけた性格うつすなよ。」

「素直にお願いしますって言えないの。」

「……。」

でも俺が何気なく言った一言に、カウンターパンチをくらった。

「ゆづさん…。」

またいつも通りの結末になってしまって、Aが困ったように俺の名前を呼ぶ。

呆れられてるのは分かっているのだけど、ついノリでつっけんどんな態度を取ってしまうのだ。

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鹿(プロフ) - yuccoちゃんさん» 出産シーンはあまりリアルになり過ぎず、気を付けたのですが^^;羽生さんなら立ち合いそうじゃないですか?いつか本人も、親になってほしいです^^ (2019年6月24日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - りんりさん» ありがとうございました!何度でも読んでください^^私も読みます!とっても長いので、時間のあるときにでも。いつでもお気軽にコメント書いてくださいね!妄想を受け止めてくださり、ありがとうございました! (2019年6月24日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)
yuccoちゃん(プロフ) - 完結おめでとうございます!とても楽しく読ませていただきましたー!やっぱりゆづは王子だよね!(´ー`*)次の作品も楽しみにしています。出産シーンのゆづが駆けつけて来た時の表現にキュンキュンしました!(*´ `) (2019年6月23日 22時) (レス) id: f1f31ef53f (このIDを非表示/違反報告)
りんり(プロフ) - 初めまして。氷の国、ずっと楽しく読ませていただいていました。完結、おめでとうございます^^私ごとながら先日、FOIにて初めて結弦王子を生で見て、もう一度この小説を最初から読みたい気持ちに駆られています。次作も楽しみに読ませていただきますね! (2019年6月23日 17時) (レス) id: 6a04cdba45 (このIDを非表示/違反報告)
鹿(プロフ) - 心菜さん» やっぱりその時その時に羽生さんを投影させていると、楽しいです^^あれもこれもまだ書いてないエピソードもありますが、ちょっと気分転換もいいかなと、ちょっと強引に終わりましたが^^;また何か書ければいいなと思います! (2019年6月13日 17時) (レス) id: ac41a7df10 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:鹿 | 作成日時:2019年5月25日 9時

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