姉さんと夕食(2) ページ11
ほかの兄弟が鍋を楽しんでいる中、先程から静かな一松は、白菜を冷ますのに精一杯だった。
「熱っ……」
『熱いの？相変わらず猫舌なんだね〜』
「姉さんは相変わらずの酒飲みだね」
『褒め言葉をありがとう……ほら、そんなに冷めないなら姉ちゃんがフーフーしてあげよう』
ついでに食べさせてあげようか、とAは冗談で一松に聞いたつもりが、一松は酔っていたのか、Aに、うん……お願い、と返事をした。
『きょ、今日は随分積極的だね。甘えたさんか……もしやデレ期？』
「はやく」
Aは久しぶりに一松が甘えてきた事に一人悶え、驚きつつも平常心を保ちながら一松からお皿を取り、中にあった白菜をフーフーと冷ましてあげた。
『あーん』
「ん……美味い。姉さんが冷ましてくれたから」
『良かったねぇ』
Aは一松の甘えに耐えきれずとうとうニヤけてしまったが、一松は気にせず、もう一回、とだけ言った。
「おい、一松！？何それ？！何そのテクニック？！ねぇ、姉ちゃん！俺にもあーんしてよ！」
『じゃあ次ね』
「ぼくも！あーんして！」
「ボクもあーんして欲しいな♡」
「オレにもしてくれないか？」
『いいよ。ちょっと待っててね』
上から順に、おそ松、十四松、トド松、カラ松の四人はAにそう言う。
Aも、そんな弟達の頼みをすんなり受け入れる。
「いやいや、お前ら何言ってんの？！馬鹿なの！？姉さんも、ちょっと待っててね、じゃないでしょ？！僕達もう成人済みなんだよ？！」
『ん？チョロ松もあーんする？』
「お前このチャンス逃していつ、あーんしてもらうんだよ〜？」
「今だよ！！！」
長女のA、長男のおそ松の上二人に、そう言われて、チョロ松も、お酒の酔いと二人の気迫に負け、ついつい、そう叫んでしまった事がチョロ松にとっては今日一番のハイライトだった。
ーーー
ーー
ー
更新遅くなってしまい、申し訳ありません！
受験が終わったらバンバン更新しますね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 121人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「逆ハー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
橋本アリィちゃん(プロフ) - 初コメ失礼します！とても面白かったです！もし続編があるのなら、続きを楽しみに待っています！(*´ω｀*) (2022年2月14日 21時) (
レス) @page17 id: 1849d0f1e6 (このIDを非表示/違反報告)
ももまつ(プロフ) - サカさん» ポテチもですか！？私はこんな日々を過ごしたいし、松姉のような人間に私はなりたい！？(T∀T) (2019年2月16日 14時) (レス) id: b070c34685 (このIDを非表示/違反報告)
サカ(プロフ) - ポテチさん» ありがとうございます。嬉しいです〜頑張ります〜♪ (2019年1月26日 20時) (レス) id: 8f4c8413a1 (このIDを非表示/違反報告)
ポテチ - めっっっっちゃ好みの作品でっっっっす！(*´ω｀*)更新頑張ってくださいっ！ (2019年1月26日 19時) (レス) id: 2c916e2ca1 (このIDを非表示/違反報告)
サカ(プロフ) - 雪華さん» 知っているアニメは、おそ松さん、ヘタリア、イナズマイレブン、サンリオ男子などです。 (2019年1月16日 19時) (レス) id: bc77b367c8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サカ | 作成日時：2019年1月12日 12時
